県民幸福度日本一の福岡をめざして
あけましておめでとうございます。皆さまには健やかに新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。また、日頃より県民の方々の健康の増進と地域医療の確保にご尽力いただき、心から感謝申し上げます。
昨年は東日本大震災という未曾有の災害が発生しました。現地での医療救護活動等に従事された方々に深く敬意を表します。県においても、震災発生直後の3月14日から保健福祉環境事務所の医師や保健師等を現地に派遣し、被災者の健康相談やこころの相談、放射線スクリーニング検査への対応を行ってまいりました。
今後は、このような規模の災害が県内で発生することも想定し、拠点となる医療機関を確保するとともに、自力で避難することが困難な高齢者などの避難方法の確立や避難先の確保に努めてまいります。また、九州管内の原発事故に備えて被ばく医療体制の構築を図る必要もあり、現在医療関係者や行政などで協議を行っています。
高齢化の進展により、社会保障を取り巻く状況は大きな変革期を迎えています。
政府・民主党は「社会保障と税の一体改革」において、後期高齢者医療制度の見直しのための法案の提出をはじめ、市町村国保を都道府県単位で運営することについて明記しています。県にはこれまで以上に重要な役割を担うことが求められており、市町村の意見を踏まえ、都道府県単位化に向けた検討を進めるとともに、制度設計を行う国に対し、安定的な医療保険制度となるよう積極的に働きかけています。
県では「県民幸福度日本一の福岡県」を目指しています。その基本は県民生活の「安定」「安全」「安心」であり、「誰もが元気で健康に暮らせること」を重要な柱の一つに掲げています。今後も特定健康診査や特定保健指導の推進、がん検診の受診促進による早期発見、食中毒や感染症への迅速な対応など、県民の健康づくりに皆さまとともに取り組んでまいります。
また、高齢化が進むなかで、高齢者がはつらつとして生活できること、必要な介護が受けられることも重要であり、地域包括ケアシステムの構築に向けた24時間訪問看護などの在宅医療の推進や、市町村が取り組む介護予防の支援、特別養護老人ホームなどの介護保険施設の整備を進めてまいります。
さらに難病や肝炎対策、うつ病やアルコール依存症などの精神保健への対応など、皆さま方保健医療関係者と私ども行政が協力して取り組んでいく課題が多くあります。引き続きご協力いただきますよう、よろしくお願いします。
最後になりましたが、本年も皆さまにとり良い年でありますようにお祈り申し上げます。