治療が目的ではなく治療して終わりということもない。

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一般社団法人 三次地区医師会 理事三次地区医療センター 安信祐治 病院長

やすのぶ・ゆうじ▶私立 修道高校卒業 1989 愛媛大学医学部医学科卒業 同年 広島大学医学部附属病院内科研修医 1990 広島市立安佐市民病院内科研修医 同年 広島大学医学部附属病院内科研修医 1991 北九州総合病院内科医師 1993 広島市民病院循環器内科医師 1994 広島大学医学部附属病院内科医員 1995 本永病院内科医師 1998 三次地区医療センター循環器内科医師 2001 Harbor-UCLA Medical Center Division of Respiratory and Critical Care Physiology and Medicine へvisiting scientist として留学 2003 三次地区医療センター循環器内科医師・副病院長 2003 三次地区医療センター病院長

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病院の特長、強み

 当院はいわゆる中小病院に分類される規模で、デメリットもあるのですが、むしろ、ほどよい大きさであることが強みといえるかもしれません。大きな病院では縦のラインに縛られる傾向がありますが、この規模になると、そういうラインを気にすることなく横軸が中心になります。結果的に、なにをするにもスムーズに進めることができる。これは大きなメリットだと思います。

 職員も地元の人間が多いため、地域の医療や「おらが病院」をしっかり守りたいという意識で、まとまりがいいですね。

 病病連携や病診連携の促進が盛んに言われていますが、三次には病院が4つしかないため、おのずと役割が決まってきます。当院は、一般病棟と療養病棟からなるケアミックス型で、療養のなかでも回復期リハ病床を開設していることが特長でしょうか。かかりつけ医の後方支援機能も重要です。

在宅医療の今後

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 この地域の65歳以上の高齢化率は33・7%と非常に高い。疾患で入院しても重複する疾病があることが多いので「治りましたから帰っていいですよ」ということにはなりにくいのです。

 また、独居生活だったり要介護だったりすると帰宅時に生活のセットアップをする必要もあります。そこで、病院外から介護・福祉の関係者に来ていただくなどして退所カンファレンスを開催しています。医療だけではなく在宅への橋渡しをていねいに行うことが当院の方針です。

 今後、国が主導する在宅医療の青写真に沿って医療が展開できるかについては、まだ未知数の部分があります。医師を増やすことは難しいので、在宅医療を支える介護職員などの人材が必要ですが、いかんせんマンパワーが不足している。財源が不足するなかで、他職種が参入するほど介護保険料が圧迫されるという問題もあります。市の財政をパンクさせずに、どうやって在宅医療を継続的に展開するか考えていく必要があります。

 包括ケアシステムでうたわれている「自助、互助」もヒントになるでしょう。これまでは公助の一辺倒でしたが、自分の健康は自分で守る、あるいは、昔ながらの共同体のように住民が一体となって見守るということを啓蒙(けいもう)していく必要が出てくるかもしれません。

 国は「健康寿命を延ばす」という目標を掲げていますが、そのためにも自助や疾病の予防が重要になります。医療が予防にお金を出すことはできないので、疾患予防の講演会や保健師の活躍の場を増やすなどして、具体的なアクションを起こさないといけないでしょう。

地域で生活するために

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 地域包括ケアや地域医療構想が始まりましたので、地域の適正な病床数を自分たちで決めて今年12月に国に提出します。先月、1回目の地域医療構想調整会議が開かれました。結論的な見通しは立っていないものの、この地域における適正な医療のありかたについて私たち自身で考える良いきっかけにしなければならないと思っています。

 当院はこれからも全人的医療を目指し、急に運営方針を変えるようなことはありません。これまで培った地域からの信頼を基盤に、地域医療の充実を目指します。疾患だけ治療して終わりではなく、「地域で生活してもらうため」の医療を、さまざまな施策が変化するなかでどう継続するのか。そのための知恵を出し合わなければならないでしょう。


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