記者は見た
大分大学病院に到着して、まず目に入ったのは病院の屋上に停まっているヘリコプター=左写真上。ドクヘリか消防・防災ヘリかはわからないが、取材先にヘリポートはいろいろあっても、こうして着陸しているところを見ることは少ない。写真を撮ってしばらくするとバリバリという大きな音が聞こえ、てっきり離陸だと思ってカメラを構えたが、飛び立つ様子もなくまた静かになった。
病院の裏手にまわると遠くに高崎山が見える。猪股教授を取材した日は11月25日午前11時からで、朝9時半ごろの高崎山は、早朝の雨も上がってくっきりと見えていた。
研究棟の近くに植えてあるヒポクラテスの木は、およそ半年前、2014年5月号の取材で門田教授を訪ねた時よりもずいぶん大きくなっていた=同下。
大分といえば温泉の地。そう猪股教授に水を向けると、「私は大分県温泉マイスターを取得していますよ」。これには記者もびっくり。「これが結構むつかしく、100問あるうちの50問が温泉物理学に関する問題で、あとの50問が県内の温泉の特色です」とのこと。県内の温泉はほとんど行ったそうだ。
湯煙があちこちから立ちのぼっている光景と硫黄のにおいは温泉のある地には必須で、大分県は一昨年、「おんせん県おおいた」で商標登録したらしい。
「温泉に囲まれた中に大分大学のキャンパスがあります。その環境で医学の勉強ができることを全国にアピールできれば」と話す。猪股教授お薦めの温泉は九重(ここのえ)温泉。九つの湯が沸いて、あまり観光化されていないところが魅力だそうだ。
(川本)