3日付で秋の叙勲が発令され県内から120人が授賞した。医師は3名で池田俊彦福岡県医師会副会長=写真=が瑞宝小綬章、和田治彦元朝倉医師会長と山本稔元門司歯科医師会会長が旭日双光賞を綬章した。
池田副会長は、1971年、九州大学医学部第2外科学の医局長から37歳の若さで福岡市立第一病院(当時)の院長に就任した。89年に現在の福岡市民病院に移転した後も65歳の定年まで29年間の長きにわたり病院長の任を全うした。新市民病院建設に当たっては予算を渋る福岡市当局と粘り強く交渉し、開院後は医療機器の更新などをめぐって歴代の福岡市長とやり合ったこともある。自称「けんか太郎」。当時としては先駆的な電子カルテ導入などを実現した。
「医療を損得でやったらいかん」が口ぐせ。厳しい財政環境の中、より良い医療の実現にまい進してきた。02年から福岡県医師会副会長を務める。「年を取ったからいただけたのでしょう。仲間の医師の先生方をはじめ周囲のみなさんのおかげです」と謙遜する。