胃がんと大腸がんセミナー
目を引いた星野、田中両医師の心配り
福岡大学病院のメディカルホールで3月23日、胃がんと大腸がんを学ぶ一般向けセミナーがあった。講師は福大消化器外科の星野誠一郎医師。病院内の掲示版やアナウンスで知った入院患者や家族50人が集まった。
星野医師は配布した資料にそって、胃がんのリスクを高める要因を「食生活」、「喫煙」、「本人の持つ要因」、「ピロリ菌」の4つに分けて説明、胃がん治療法決定までの流れを解説したほか、内視鏡治療と手術治療の違い、腹腔鏡についても分かりやすく話した。大腸がんは肉の摂取量が多い国ほど発生率が高いことや、直腸がんの手術で、人工肛門になる場合と、腹の中で吻合(ふんごう)できる場合を、図表を使って説明した。
講演のあとの質問にもていねいに答え、司会担当の田中俊裕医師も、参加者の理解を促すため補足質問をするなど、随所で参加者に気を配った。
主催した腫瘍センターがん相談部門が集めた参加者アンケートでは「自分が病気になった時のためになると思う」、「看護師から勧められて来たが、よかった」、「質問の時間がたくさんあってよかった」などがあり、今後への希望として「転移・再発はどのような検査でわかるのか」、「再発を防ぐには」、「医師によって出す薬が違うのか」の質問がよせられた。また膵臓がん、うつ、たばこと肺がん、免疫療法、末期の緩和ケア、白血病について講演要望があった。
次回は4月27日13時から同院本館臨床小講堂で、診療拠点病院と地域のつながりについて医療情報部の志村英生部長が話す。
年間予定は次の通り。
- 5月25日
- がんにまつわる行政のとりくみ
- 医療安全管理部ソーシャルワーカー田村賢二
- 6月22日
- がんの臨床試験=臨床研究支援センター高比良誠也
- 7月27日
- がん療養相談(セカンドオピニオンと補完代替療法)=腫瘍センター主任看護師平迫恵子
- 9月28日
- 抗がん剤のジェネリック薬=薬剤部西田恵美