「体調を良くしてがんと闘って」 井上雅史理学療法士が実践的に講演
福岡市城南区の福岡大学病院メディカルホールで11月30日、第62回がんセミナーが行なわれた。
講師は同大学病院リハビリテーション部の井上雅史理学療法士で、テーマは「がんと運動」。運動機能や呼吸機能を維持させることによって日常生活動作能力を向上させることができるとし、気分転換やリラクゼーションにもなると話した。また最近は、がん患者が運動することは治療の分野で注目されているという。
井上氏は「無理をせず体調にあわせて運動をしてください」と、身近な道具を使った自宅での運動など、がん患者向けのトレーニング方法を紹介した。
質疑応答では質問の挙手があいついで時間が足りなくなったほど。関心の高さをうかがわせた。
Q...運動するときはコルセットを外した方がいいか
A...つけたままで構わない。背骨が保護され、腹筋が使いやすくなる効果がある。
Q...筋力の弱っている部分を知るには
A...専門家に見てもらうのがいい。ふくらはぎが落ちやすいので、足首をまず動かしてください。
次回は12月21日、緩和医療部門の廣田一紀氏が、がんの痛みをとる方法について話す。