新年おめでとうございます。
皆さまにおかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は、本学にとって歴史的な改革の年となりました。
まずは、本学の持つ特色・強みである「福祉」「医療」「心理」を有機的に融合させた44年ぶりの新たな学部として「福祉健康科学部」を設置しました。ここでは社会福祉士、理学療法士、心理専門職などを養成するとともに、高い専門性はもとより、他分野のことも学ぶ、いわゆる横ぐしの通った教育を行うことで、少子高齢化社会における地域包括ケアを実践できる専門職のリーダーの養成を目指しています。
その他にも、学長選考方法の見直しや部局長選考方法の見直しなど、全国の国立大学に先駆けた大きな改革を行い、文部科学省からも高い評価を受けました。
次に国際医療への貢献として、内視鏡分野において、タイ、ベトナムなどのアジア地域を中心に相互に人材を派遣するなど人材育成に取り組んできました。
さらにその活動をオールジャパン体制で加速させるため、昨年の11月に本学及び大阪大学、北里大学、九州大学、京都大学、近畿大学、慶應義塾大学、神戸大学、国際医療福祉大学、埼玉医科大学、帝京大学、東京大学、東京慈恵会医科大学、東邦大学の14大学が参画する「アジア内視鏡人材育成支援大学コンソーシアム」を設立しました。
このコンソーシアムにより、医療技術及び教育指導等の共有化を促進させる体制が整備され、経済産業省並びにMEJ(MedicalExcellence Japan)の支援を受けながら、私が会長を務めるアジア太平洋消化器内視鏡学会とメコン内視鏡外科推進連盟が主体となり日本消化器内視鏡学会、日本内視鏡外科学会などと連携して、日本が世界に誇る医療技術の一つである内視鏡技術をアジアに普及させることに努めるとともに、高度な医療技術を持った人材の育成を図っていきたいと思っています。
これからも、時代の変化や地域・社会のニーズを常に強く意識し、グローバルな視点も踏まえながら不断の改革やさまざまな取り組みを行っていくことが重要だと考えています。
地域の中でなくてはならない国立大学としてその役割を十分に果たし、今まで以上に教育機関、研究機関、そして医療機関として地域社会、国際社会に貢献していきたいと考えていますので、今年も皆さま方のご支援、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。