福岡大学筑紫病院 向野利寛 院長

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2期目を前に 向野利寛院長が語る|福岡大学筑紫病院の現在とこれから

1974 鳥取大学卒 九州大学眼科入局 1979 鳥取赤十字病院眼科長1983 産業医科大学眼科 1990 福岡大学医学部助教授 福岡大学筑紫病院部長・助教授 2006 福岡大学筑紫病院教授 2013 同院長

 2年前に就任した向野利寛・福岡大学筑紫病院長。11月末で1期目を終え、2期目に入ることが決まった。

 かつては閉鎖も検討されながら、年々その知名度を上げる同病院の、これまでと、そしてこれからを向野院長に聞いた。

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みんなが走ってくれた2年間

 病院長といっても、私ひとりが何かをしたからといって病院が変わるものではありません。医師も看護師も、そのほかの職員も、大学病院にいる人間はみんな、地域に貢献したいというモチベーションと仕事への誇りが高い。それを維持できるようにしさえすれば、あとはみんなが走ってくれる、そんな2年間だった気がしています。

 院長になって心がけてきたことは、必ずその場に行って、見て、話を聞くということ。新しい機械を入れたいという要望があれば、本当に必要なのか、現場に行って見てみる。それを大事にしてきました。

 また今年1月からは、病棟をうまく回すために、ベッドの管理を看護部長に全面的に任せることにしました。どこのベッドが空いている、空きそうだ、などすべての情報が一カ所に集約されることで、限りあるベッドを有効に使えるようになりました。看護部は非常に苦労していますが、おかげで救急車を断らなくて済むようになりました。

 ただ当初は反対も多くありました。でも、その時に言ったんです。「山登りと一緒」だと。「大変だけれど、いっぺん登ってみよう。一度上がってみたら、次からきっと楽になるから」と。

 職員のがんばりで今年3月は開院以来最高の病院収入となりました。その時は病院が回らない、大変だ、と院内は大騒ぎでしたが、6・7月に大忙しだった時には、慣れたのか不平も不満も出ませんでしたね。しかも、心配した患者さんとのトラブルやミスもなく、私としてはそれが一番うれしく思いました。

 当院は急性期病院で地域医療支援病院。紹介、逆紹介率が非常に高くなっています。地域連携を強め、それがうまくいっている証拠だと思っています。

転職先でも中心となる人材を

 看護部や検査部には、人材育成・輩出力を求めています。ここでしっかり勉強し、この病院を辞めたとしても、移った先で中心的な人になってほしい。そして、そこの看護力や検査力をかさ上げしてほしいのです。

 職員の要望を受けて学会などへ参加するための補助を少し増やしました。看護部には「辞める人がいたら教えて。雇いたいから」という連絡が入ってきています。うれしいことですね。

際立つ独自性ブランド力もUP

 当院の売りのひとつは食事。新病院を造った時に、機内食でも使われている調理システムを導入しました。温かいものは温かく、冷たいものは冷たい状態で提供されます。

 私が病院長になってから、監査に来られた外部理事にも病院食を食べてもらうようにしました。「おいしい」とびっくりされていましたね。

 ここは当初、消化器病センターにするという話もあった病院ですから、クローン病や炎症性腸疾患といった消化器疾患の患者さんが多くお見えになります。今年4月には内視鏡部教授を新たにつくりましたし、来年4月からは炎症性腸疾患も診療部として独立させます。

福大筑紫病院で研修を!

 まもなく専門医制度が変わり、卒後3年目から専門医を目指して研修するシステムになります。この時、福大筑紫病院で研修してほしい。そして各診療科を回って経験して、どこに進みたいか決めていけるような形にしたいと思っているんです。

 大学との交渉にはなりますが、後期研修医である助手の給料を上げたいという希望もあります。大学病院の助手は、働く中心。なのに、前期研修医よりも収入が少なく、アルバイトをせざるを得ないのが現状です。病院全体の医者の給与総額は変えなくていい。私たちの給与を下げてもいい。子育て世代でもある彼らに、少しでも回したいと思っているんです。


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