著者=M.H.スワルツ=ニューヨーク州立大学教授、MD、FACP。日本語版監修=宮城征四郎臨床研修病院群プロジェクト・群星沖縄臨床研修センター長、納光弘公益財団法人慈愛会会長。
米国医学界における身体診察法の第一人者による必携のテキスト。初版以降改訂を重ね今やスタンダードとなっている。今日の診断や治療技術の飛躍的な進歩の中にあって、ともすれば病歴や基本的な診察は過小評価されがちだが、疾患の病態生理を押さえた上で、必要かつ十分な診察方法を患者に提供することは、よい医療の要件であることに変りはない。その意味で本書は高度なテクノロジーのみに依存するのでなく、旧式のアプローチをあえて強調し、病歴聴取と診察の技術を各部位ごと配置するなど、問診と身体所見の「アート」を提示した。また今日的テーマである患者のニーズや思考に焦点を当てた診療で欠かせない、多様な文化での医療や、伝統的医療・代替医療についての理解も加えた。900を超えるカラーの症例写真と図説は視覚的に大変理解しやすい。なお、翻訳には鹿児島・沖縄を中心に救急・総合診療の第一線で活躍している臨床医が多数参加。文字通り即戦力の翻訳版刊行である。B5版・647ページ。定価7140円(税込)