医療法人相生会 福岡みらい病院 石束 隆男 院長

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してもらうリハビリから自分でするリハビリへ

【いしつか・たかお】
1975年九州大学医学部卒業、同第2内科入局。九州労災病院副院長、新日鐵八幡記念病院(現:製鉄記念八幡病院)理事長・病院長、新吉塚病院院長などを経て、2015年から現職。

 続々と開発が進み、住宅や大型施設などが建ち並ぶ福岡市東区のアイランドシティ地区。移転して3年の「福岡みらい病院」で開院時から最も力を入れているリハビリテーション科の現状の取り組みについて話を聞いた。

―リハビリテーション科の強化は。

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 先進リハビリテーションとして反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)治療、ボツリヌス(ボトックス)療法、ロボットリハビリテーションを取り入れ、より効果的なリハビリテーションが提供できるようになりました。さらに、適切なプログラムの作成、検証を提案するために評価法などを統一し、全体の質の向上に努めています。

 また、退院後の生活機能の改善にも取り組み、入院中から継続したリハビリテーションが行えるよう、個別の自主トレーニングメニューの作成・指導を定着させました。「(医療者に)してもらうリハビリテーション」から「(患者が)自分でするリハビリテーション」への転換です。

 そのために他施設の理学療法士や作業療法士はもちろん、ソーシャルワーカーや介護士、薬剤師の方とのカンファレンスや密な連絡などを通して、多職種連携を図っています。

―ロボットを積極的に導入されています。

 ロボットリハビリテーションについては、練習支援型ロボットとしてTOYOTAと藤田医科大学が共同開発した「歩行練習アシストロボット」を、臨床合同研究として導入。2018年10月に第8回ロボット大賞で「厚生労働大臣賞」を受賞するほど優れた機能があり、下肢まひで歩行が不自由な方でも自然に歩行を習得できます。

 臨床研究段階を終え、今後はもっと多くの患者さんに使っていく予定です。他にも上肢用ロボット型運動訓練装置、随時運動介助型電気刺激装置などを備え、九州では数少ないロボットリハビリテーション外来として患者さんのニーズに応えています。

 また超高齢社会を迎え、パーキンソン病の患者が増えています。そこで、当院ではrTMS治療に加えて、リハビリテーション、機能神経外科での脳深部刺激法(DBS)といった医療体制を整えています。特に理学療法士には、米国で考案されたパーキンソン病改善のための訓練法「リーシルバーマンボイストリートメント(LSVT)」を学ぶ認定ワークショップへの参加を勧めており、より専門性を高めています。

―新施設もできました。

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 「高度リハビリテーション施設」が2018年1月にオープンしました。体育館があり、トランポリン、車いすのまま利用できる呼気ガス分析装置、体組成計なども導入した施設で、医師の診断のもと個別のプログラムを作成します。コースは、通所リハビリテーションのほか、アスリート、体幹筋群強化といった自費リハビリテーションコースなど、さまざま。一般の方はもちろんプロスポーツ選手、車いすバスケットなどの障害者アスリートの支援も可能になりました。さらに今後は栄養科が中心となって、多職種連携による栄養面での取り組みを推進していきたいと思っています。「高齢者に必要な栄養」は何なのかなど、運動にプラスして考えていきたいですね。

 当院は移転後、隣にあった整形外科中心の病院と合併して、急性期から回復期へと一貫した治療が可能になりました。さらに、医師会が中心となり、福岡市東区を四つのエリアに分けて、それぞれの病院の役割分担も進んでいます。

 ここには、他の病院から体力回復のために移ってくる患者さんたちも多くいます。海が見える眺めの良さに「リゾートに来たよう」という感想を多くいただきます。リハビリテーションには充実した医療体制にプラスして、空間の心地よさも大切ではないかと実感しています。

医療法人相生会 福岡みらい病院
福岡市東区香椎照葉3-5-1
TEL:092-662-3001(代表)
http://www.fukuoka-mirai.jp/


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