福岡県医師会は9月20日、定例記者会見を同医師会館で開き、新規エイズ患者が急増しているとして注意を呼びかけた。
国の感染症発症動向調査によると、2016年、福岡県内で確認された新規HIV感染者とエイズ患者はそれぞれ46人で、計92人。2007年の計36人(HIV感染者25人、エイズ患者11人)の2.6倍にも増え、特にエイズ患者の伸びが大きかったという。
年齢別内訳を見ると、感染者は20代が最も多く16人。患者は50歳以上が最も多く17人。
感染者と患者の数は2016年末までの累計で788人。感染原因別内訳は、同性間性的接触(両性間性的接触を含む)が485人(61.5%)と最多で、国籍・性別内訳は日本人男性が733人で93.0%を占めた。
同医師会担当理事は「全国的には横ばい傾向にもかかわらず、県内は増加傾向。エイズ患者数を見ると、実際のHIV感染者数は報告よりもさらに多いと推測できる」と話した。
県内保健所でのHIV抗体検査件数は、2008年の7753件をピークに減少傾向で、2016年は5361件。