愛知医科大学病院 羽生田 正行 病院長

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食品と薬品

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 「医食同源」は、中国の薬食同源思想に着想を得て、近年、日本で作られた造語だそうです。

 日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防しようとする考え方であり、また、糖尿病など栄養が病態に深く関係する疾患では、重要な治療手段ともなります。

 病院でも、入院する患者さんに、美味しくバランスのとれた食事を楽しんで頂きたいと努力は重ねていますが、なかなか全ての患者さんにご満足は頂けないようで、お叱りを頂戴することもあります。

 ところで、2017年4月から消費税が10%に増税される予定ですが、生鮮食料品や加工食品は軽減税率が適応され、8%に据え置かれることが発表されました。病院での食事代は、包括には含まれず出来高計算ですが、消費税は頂けません。食材の購入については8%への増税でも大変な負担増の状況ですので、この部分の負担増が軽減され、値上がりが抑えられるのは、とてもありがたいことです。

 もっとも、薬は増税されますので、診療報酬上の手当がなければ、損税は今後、更に増えるのではないでしょうか。

 これまで患者さんに薬として処方していた消化態栄養剤は、診療報酬の包括化に伴い、食品扱いの栄養剤に切り替わってきている経緯がありますが、軽減税率が食品には適応され、薬品には不適応となると、今後この流れは、更に加速していくのではないでしょうか。食品か薬品かの判断が難しい材料は、同じ効果なら儲かる方へ、となってしまうのは仕方ありません。

 「医食同源」は現在の医療では、こんな流れを覆い隠す都合のいい言葉になりつつあるのは残念です。


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