三宅医院 三宅 貴仁 院長

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

妊娠、出産を夫婦・家族のかけがえのない思い出に

【みやけ・たかひと】 2001 川崎医科大学医学部卒業大阪大学医学部産婦人科入局 2011 米テキサス州立大学 MDアンダーソンがんセンター留学 2016三宅医院院長 医療法人緑風会理事長

 三宅医院は産科、婦人科のほか、小児科、形成外科を標榜。生殖医療センターを設置し、妊娠前から出産、産後まで女性のトータルライフをサポートしている。また同じグループで敷地内にある岡山大福クリニックは婦人科、乳腺外科、人間ドック、健診、ハロー歯科では妊婦と小児の歯科医療を担っている。

tokushu11-1-1.jpg

―多くの診療科、部門があります。

 当院は1980年に産科中心の診療所として、この地で開業。現在は「女性のトータルライフをサポート」することに力を入れています。その実現のために徐々に診療科を増やし、現在に至ります。

 近年、産後の精神的ケアにも力を入れています。一昔前はおじいちゃん、おばあちゃん世代と同居しているケースが多かったものです。そのため子育ての過程で、悩んで精神的に不安定な状態になっても、おばあちゃんが母親の先輩としてサポートしてくれたり、アドバイスしてくれたりしました。しかし、核家族化、また定年の延長などで、20代、30代女性の両親も現役世代が多く、だんなさんは働きざかりで忙しくサポートを受けづらい、受けられない人が増えてきました。

 当院には臨床心理士が在籍しており、精神面でのサポートのための心理カウンセリングを実施しています。精神面で苦しんでいるお母さんのほとんどは、助けを求められず、一人で悩みを抱え込み、最悪の場合、虐待や育児放棄をしてしまう人もいます。当院では各科が連携し、妊娠中から出産、産後まで臨床心理士をはじめ、医師・助産師・看護師などがお母さんをサポートしています。

 もし問題が見つかれば臨床心理士による心理面のケアを実施。必要であれば、精神科に紹介することもあります。当院にも月に2回小児神経科の診療があるので、そこでの受診も可能です。また各地域の保健師と連携し、情報を共有して、退院後のフォローアップもしています。身体面のみならず、心理面でのきめ細かなサポートを今後も続けていくつもりです。

―生殖医療センターの特徴は。

 晩婚化に伴い、不妊で悩む人が増えています。当院は1995年に「不妊治療IVFセンター」(現:生殖医療センター)を開設しました。その当時、不妊治療を実施する施設は近隣になかったと記憶しています。

 生殖医療センターでは一般不妊治療、体外受精などの生殖補助医療(ART)のほか、グループ施設の岡山大福クリニックと連携し、生殖外科手術も行っています。生殖外科手術とは、例えば卵管の通過障害などがある方の場合、腹腔鏡手術や卵管鏡手術で卵管の通りを良くして妊娠しやすくすることです。ARTだけではなく生殖外科といった妊娠するための選択肢が多数あることで、その方の病状やご希望に合わせた不妊治療を選択していただくことができます。

 また、不妊治療施設と産科が同じ院内にあるので、治療を受けて妊娠すれば、そのまま当院で産科医療を受けることができます。

 私の理想は、「ここで自分が生まれた」「自分もここで出産した」という方から、何か困ったことがあったら気軽に相談してもらえる「かかりつけ医」になることです。

 当院で生まれた子が、当院で出産するケースが増えてきました。11月25日にイルミネーション点灯式を開催しました。その時、おばあちゃん、娘さん、お孫さんという三世代で来られている人がいました。おばあちゃんは「この子は私が三宅医院で生みました。そして孫もここで生まれたんです」と言ってくれました。三世代で来てくれたのだと思うと感慨深かったですね。

 イルミネーション自体は30年ほど前からやっていました。内容もその時代に合わせて徐々に変えています。今年は病院の壁面を利用したプロジェクションマッピングをしました。寒い時期、日没後のイベントだったにもかかわらず、患者様とご家族、かつて当院で出産された方、地域の方々など多くの人に来ていただきました。

 敷地内にあるカフェ「ろはす倶楽部」は管理栄養士がプロデュースしています。栄養バランスが整った低カロリーの食事を提供。患者様だけでなく地域の方々からも好評です。

 妊娠中のカフェイン摂取はなるべく避けた方がいいと言われています。とはいえ、妊娠前からコーヒーを愛飲されている方も多数おられます。妊娠されると我慢したり、なんとなく後ろめたい思いで飲んだりされるでしょう。

 私たちは「それならば産婦人科主導で妊娠中にも飲めるおいしいコーヒーを作ろう」と思い、岡山で人気のカフェ「キノシタショウテン」とコラボレーションし、デカフェ(カフェインのほとんど含まれないコーヒー)をプロデュースしました。スタッフたちと試飲を繰り返し、豆の量やブレンドにもこだわりました。飲みごたえのあるデカフェコーヒーが完成し、妊婦さんにも好評です。このデカフェは、当院併設のカフェのほか、キノシタショウテン各店舗で飲むことができ、コーヒーパックや豆の購入もできます。

―力を入れている取り組みは何でしょう。

tokushu11-1-2.jpg

 日頃から男性の友人、知人と話すと「育児に参加したい、妻の助けになりたい」という意識はあるが、何をすればよいか分らないという人が、とても多いと感じています。妻や子のために何かをしてあげたいが、良かれと思ってやったことが裏目に出て夫婦仲がギクシャクしているという意見もよく伺います。周産期医療に携わる者として、そうした人たちをサポートしたいと思っています。

 以前、私の長男が生まれた時、ある先生の講演を聞きました。その時に「男性の子育てサポートはオムツを替えたりミルクを与えたりすることではありません。唯一、男性にしかできないこと。それは奥さんの身も心もハグしてあげることです」と言われました。その時にとても感動し、男性の育児参加にあたり最も重要なことはこれだ、と思いました。私自身できているのかどうかわかりませんが、常にこの言葉を目標としています。

 当院では妊婦健診から出産、産後まで、できる限りだんなさんに参加してもらうようにしています。夫婦で一緒に超音波検査で赤ちゃんの様子を見てもらうほか、出産にも立ち会ってもらうし、上のお子さんがいれば、入院中から退院まで、一緒に病室に泊まってもらうこともできます。

 だんなさんも一緒に泊まり、朝、病院から出勤していただくことも可能です。出産直前、直後の不安な時期にだんなさんがそばにいるのは、奥さんにとって何よりも心強いと思います。また、出産や産後の時間を夫婦で共有することは、お互いにとってかけがえのない経験になるはずです。

 産後は奥さんに寄り添って、悩みを聞いたり、相談に乗ったり、とにかく会話をするようにしてくださいとアドバイスしています。それが、奥さんの精神的なサポートとなり、ひいては家族みんなでの楽しい育児につながると思います。

三宅医院
岡山市南区大福369-8
TEL:086-282-5100
http://www.miyakeclinic.com/


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

楽採で医師の採用を「楽」に!

博多水引×九州医事新報

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【著者:俵 浩三】
イメージ:今月の1冊 - 76.牧野植物図鑑の謎

Twitter


ページ上部へ戻る