医療法人博愛会 頴田病院 本田 宜久 院長

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"コミュニティ・ホスピタル"で 総合診療専門医を育てる

【ほんだ・よしひさ】
1999年長崎大学医学部卒業。飯塚病院総合診療科、同呼吸器内科を経て、2008年から現職。

 福岡県筑豊エリアに位置する頴田病院。入院、リハビリ、在宅医療の体制を整え、総合診療専門医が多く在籍する。今年で10年を迎える総合診療専門医研修の取り組みについて、本田宜久院長に話を聞いた。

―中小病院に在籍する総合診療専門医の役割とは。

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 中小規模病院の役割の一つは、医療難民を出さないこと。大規模病院で長期入院が難しい場合、受け皿となる病院も必要となります。そうしたケースにおいては、生活習慣や併存疾患にとどまらず、患者家族の諸問題などまで俯瞰し、サポートする必要があります。大規模病院ではなかなか手の届かない、長期間のリハビリや在宅医療まで広く扱えることが、当院の特色です。

 また、一度退院し、再入院が必要になったときにも一人の医師が一人の患者さんを一貫して診るので、すでに情報があるため余分な労力なく、患者さんにもより良いサービスを提供できます。

 このような私たちの医療方針にのっとった役割を果たしてくれるのが、総合診療専門医。総合診療専門医は、対象者の年齢や症状に制限を設けず、取り巻く諸問題まで包括して診ることができるからです。医療難民を救うためには、総合診療専門医が必要不可欠な存在なのです。

 現在、当院で在宅医療を受けている方は、約300人。その方々を担当する総合診療専門医は、15人ほどです。100床規模の病院なら、医師の数は5人以下程度が一般的であることを考えると、当院の総合診療専門医の数は大変充実しているといえます。

―総合診療専門医の研修プログラムがあるそうですね。

 地域における総合診療専門医の重要性を説き、総合診療、訪問診療、外来を一気通貫させたモデルを伝えたいと考えました。そこで、「飯塚・頴田家庭医療プログラム」と題する教育プログラムを発足させました。

 2008年から始まったこの研修は、「総合診療プログラム」とその後のステップアップとして受講できる「在宅医療専門医プログラム」から成っています。「総合診療プログラム」は3〜4年、「在宅医療専門医プログラム」は1年かけて研修します。基幹病院と連携して、大病院で学んだ専門的な知識をもとに、当院で統合的に実践していくというフローです。

 この研修の特徴は、外来、病棟、在宅の三つの場を通して研修し、「どうしたら患者さんを家に帰せるのか」という仕組みを集中的に修得できることです。指導は、当院に在籍、もしくは非常勤の医師が当たり、実践面を重視したプログラム構成となっています。

―今後の取り組みは。

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 昨年から、京都大学と共同で地域医療の研究に取り組んでいます。現在、当院からは3人の総合診療専門医が研究に励んでおり、この地域の現状や、病院の貢献度、今後の課題をリサーチしているところです。これまでの10年間を一度立ち止まって振り返り、研究結果を国内外に伝えたいですね。大学病院などではなく、このエリアで、この規模の病院から出す論文に意味があると思うのです。

 また今、四つの病院で「コミュニティ・ホスピタル・ジャパン」という活動を始めています。こうした地域医療に貢献する病院を、「コミュニティ・ホスピタル」という名称で広めていきたいと考えているのです。中小規模の病院が大規模病院の受け皿としても広がることが私の願いです。病院での総合診療は深く掘り下げていくと、「家に帰ることを望む患者さんの願いをかなえてあげたい」という、世界中の医師の思いと課題が、共通点として見えてきます。

 将来は、これらの活動やプログラムが故郷への貢献につながればと思います。地域にいる総合診療専門医が地域の人を診る。そんな社会になることを期待したいですね。

医療法人博愛会 頴田病院
福岡県飯塚市口原1061-1
TEL:09496-2-2131(代表)
http://www.kaita-hospital.jp/


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