野菜ソムリエ吉田由紀子さん
「日本の野菜はすごい、農家の人たちはすごい。この野菜をたっぷり余すことなく、おいしく、でも手軽に食べられるよう、いろいろな人に提案していきたい」。目を輝かせ、一気に語る。
【よしだ・ゆきこ】
大手青果仲卸に7年間勤務し企画営業課長などを務めた後、野菜・果物を通じた企画提案販売会社「蓮」を起業。野菜ソムリエ、フードコーディネーター、上級食育指導士などの資格を持つ2児の母。レシピ監修、食育セミナーなどでも活躍
青果企画提案販売会社「蓮」の代表取締役、吉田由紀子さん(37)。大手青果仲卸会社の営業課長を務めた後、2014年、独立。これまでの経験と野菜ソムリエ、食育指導士など資格を生かし、レシピの考案などの監修、野菜をふんだんに使った弁当の販売などを通して、野菜の魅力を伝えている。
野菜との"出会い"は偶然だった。結婚と二度の出産を経て再就職を考えたとき、「自宅からも保育園からも近いから」とたまたま選んだ仕事先が、福岡市中央卸売市場の中にあった大手青果仲卸。仕入営業部の事務職だった。
結婚前まで、"営業一筋"だった吉田さん。同じ部署で働く営業職の男性の仕事を見ているうちに、再び営業への思いが強まった。上司に営業職への転換を直談判。1年間、同僚と同じ仕事をした後、念願のイベントや催事の企画、商品開発を任されるようになった。
母の日やバレンタインデー用のフルーツギフトをつくってスーパーの売り場にコーナーを設けたり、焼きそばなどのメニューに合わせて、数種類の野菜をすぐ使えるように切り袋詰めした商品「カット野菜」を開発したり。女性・主婦・母親ならではの視点と"ママ友"などの声を生かして、さまざまな企画や商品を提案。野菜の販促のため、その野菜の特徴を生かした短時間でつくることができるレシピも考案してきた。
独立後は、福岡市西区で農業も始めた。さまざまな種類の野菜を栽培して出荷するほか、自社で作る弁当にも使い、福岡市内のオフィスなどに配達する。「野菜をたっぷり」「余すことなく食べてもらう」を実現するための一つの方法だ。
「これからは、高齢の人でも食べやすくておいしい野菜・果物を使った料理のレシピや、簡単に作ることができ、保存にも向く離乳食の提案をしていきたい。それから、体重を増やしたくないけれどしっかり食べたい妊婦の食事を野菜中心で楽しいものにする提案も」。吉田さんの目は、赤ちゃんからお年寄りまで、そして未来へと向いている。
【配達弁当】
スタミナ弁当・ヘルシー弁当・からあげ弁当(塩/甘辛ダレ)各400円・野菜カレー500円
※5個以上で配達(エリア限定)。詳細はTEL:092-807-8329へ。
野菜ソムリエ 吉田由紀子さん 監修
今が旬!夏野菜を使った簡単レシピ
★胡瓜とインゲン豆のおかかマヨサラダ★
【材料(4人分)】
・キュウリ 2本
・インゲンマメ 15 本
・塩 少々
*かつお節 5g
*マヨネーズ 大さじ6
*白だし 小さじ1.5
*白ごま 適量
1. キュウリは叩いて1口大にちぎり、インゲンマメは斜め1センチ幅に切る
2. 鍋にお湯を沸かし、沸いたら塩を入れてインゲンマメを約1分ゆで、冷水で冷やす
3. キュウリ、水切りしたインゲンマメ、*を混ぜ合わせる