九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

東京大学医学部附属病院 病院長 齊藤 延人

東京大学医学部附属病院 病院長 齊藤 延人

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 皆さま、あけましておめでとうございます。

 改元の年となりました。多くの方々がこの節目に気持ちを新たにされるのだと思います。東大病院ではここ数年、病院地区の再開発が進められていました。2018年より新しい入院棟Bが稼働し、、小児外科、女性外科、血液・腫瘍内科、精神神経科、メンタルヘルス関連部門、救命救急センター等が移転しました。ここでは高度心不全治療センターや消化器センター等の診療科横断的な新しい病棟が稼働しています。また上層階には、治験病床(P1ユニット)や予防医学センター、総合研修センター等の施設等を設置しました。さらに、職員食堂や一般向け食堂も新装開店し充実しました。同時に、昭和一ケタの建築物であった臨床系の研究室も改築が進められて、今年は臨床研究棟A棟Ⅱ期が完成します。今年は、ここ数年続いていた病院地区の再開発が一段落します。

 国立大学病院全体として見ても、各病院の努力により年々病院収入は増加していますが、診療報酬改定の影響や高額な新薬の登場により、増収減益の傾向はここ数年続いています。経営状況が厳しくなりつつある所は、東大病院においても例外ではありません。また、消費税の損税の問題も大きな課題です。医師の働き方改革に関しては、労使間の協定を確認し、勤務時間管理体制の整備等を進めていますが、自己研さん時間の考え方や、教育研究部分に係る裁量労働制の考え方も含め、現時点では厚労省の検討会の方針が定まるのを待っている状況です。その結論によっては診療体制の大きな変更が求められるかも知れず、体制整備のために大幅な支出増も懸念されます。その他にも、臨床研究法対応、臨床研究中核病院、ゲノム医療中核拠点病院など東大病院に期待されている役割は大きいのですが、それも健全な経営の上に成り立つものです。我々が社会に果たすべき機能が劣化しないことを願っています。

 課題は多々ありますが、新しい年が皆さまに幸多き年でありますことを祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。

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