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医療法人誠和会 倉敷第一病院 佐藤 和道 院長

医療法人誠和会 倉敷第一病院 佐藤 和道 院長

原点に戻って強みを生かした医療を

【さとう・かずみち】
1984年神戸大学医学部卒業、岡山大学病院整形外科入局。1994年から一般財団法人淳風会倉敷第一病院に勤務し、副院長、院長を歴任。倉敷第一病院の医療法人誠和会への譲渡に伴い、2017年から現職。

 倉敷第一病院は、一般財団法人淳風会から医療法人誠和会への譲渡に伴い、2017年9月、医療法人誠和会倉敷第一病院として新たなスタートを切った。それから1年、佐藤和道院長に、近況と今後の展望を聞く。

、近況を聞かせてください。

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 健診部門に特化することになった一般財団法人淳風会から離れ、当院は医療法人誠和会グループの一員となりました。

 誠和会にはもともと「倉敷紀念病院」があり、当院とはそれぞれ得意分野が違って補完関係にありました。今回前向きな形で経営統合が行われたことは双方にとっても、地域にとっても、よかったと思っています。

 統合後も二次救急を担う医療機関としての役割はもちろん、従来の手術や入院患者などはそのまま引き継ぎ、医師らスタッフも変わることなく地域に貢献しています。

 例えば当院の麻酔科医が倉敷紀念病院に行くなどの応援システムは始まっています。逆に、手術が必要な患者さんには、倉敷紀念病院から当院に来ていただくこともあります。

 高度急性期病院やクリニックとは違う、地域医療を担う病院として、今後どのような病院になるかを模索するなかで、経営統合を契機にむしろ病院としての方向性が定まり、スタッフの士気も高まったように感じます。

 当院自体の課題として、医師の高齢化や人員不足があります。やはり新医師臨床研修制度以降、地方の病院での医師不足には深刻なものがあり、当院も大変苦慮しています。研修医の2年の研修のうち、1カ月間の地域枠期間は当院にも若手の研修医が来ますが、遠方から来る方が多いため、なかなか当院に就職という流れにはなりません。ただ今回の統合を機に、倉敷紀念病院長で誠和会の理事長でもある小出尚志先生の力もお借りしながら、問題解決を図っていけたらと思っています。

 倉敷紀念病院との人事交流に関しては、人事制度に違いがあるため、簡単にはいきませんが、今後の形については引き続き検討していく必要があるでしょう。

―今後の展望を。

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 もともと当院は、救急医療や手術を含めた外科分野に強く、二次救急の病院として地域で大きな役割を果たしてきた歴史があります。今後はまず原点に戻って本来の強みをより強化していきたいと考えています。

 さらに、足の静脈瘤の手術など、血管系の外科手術にも力を入れており、静脈瘤センターを設置する構想もあります。高齢化に伴って増加する関節のトラブルに関しては、人工関節などの手術にも対応。常勤の整形外科医3人を中心に、対応していきたいと考えています。

 加えて当院は呼吸器内科や胸部外科にも強く、呼吸器センターもあります。肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの患者さんは増加傾向です。伝統を引き継ぎ、地域のセンターとして育てていけたらと思います。

 高度医療機関に患者が集中し、ベッド不足や手術の待機期間が長くなるなどの現状があるなかで、倉敷中央病院や川崎医科大学附属病院との連携も必須です。

 特に高度医療を必要としない一般的な手術については手術からリハビリまでを一貫して診ていける地域密着型の病院に期待されるものは大きいでしょう。今後こうした手術の依頼も積極的に受けられるよう、体制を整えていけたらと思います。

 今後の地域全体の医療ニーズを見据えて、誠和会グループ全体として当院施設をどう使うかという課題もあります。当院北館は2008年に改築して10年。設備としては比較的新しく、今後さまざまな選択肢が考えられます。こうした面も含めて、時代の流れを見ながら、地域医療の一助になれるよう、倉敷紀念病院と力を合わせていきたいと思います。


岡山県倉敷市老松町5-3-10
TEL:086-424-1000(代表)
http://www.seiwakai-net.or.jp/ daiichi/

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