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医療法人社団喜生会 新富士病院 木島 金夫 院長

医療法人社団喜生会 新富士病院 木島 金夫 院長

職員の”芽”を伸ばす そこに全力を注ぎたい

【きじま・かねお】 1986 獨協医科大学医学部卒業 1987 同大学病院第二麻酔科研修医 1990 同第一外科小児外科部門助手 1995 同第一外科助手 2009 北海道森町国民健康保険病院 2013 社会福祉法人秀生会富士中央ケアセンター施設長 2014 医療法人社団喜生会新富士病院副院長 2017 同院長

 富士山の麓で開院して30年。2017年に就任した木島金夫院長のもと、医療機能の幅を少しずつ拡大。「新しい新富士病院」を描こうとしている。

―病院の特徴は。

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 急性期後の患者さんを受け入れる療養型病院として運営してきた当院は、在宅復帰を目指した入院治療やリハビリテーション、人工透析、看取(みと)りなど、主に高齢の患者さんに対する医療を提供してきました。

 外科医の私が院長に就任したことを機に、これまでの「療養型」の役割もしっかりと担いつつ、少しずつ機能の幅を広げていけたらと思ったのです。

 ここ静岡県東部地域には、下肢の血管障害に対応できる医療機関が多くはありません。当院で人工透析を受けている患者さんの中にも、動脈硬化による虚血などで下肢の状態が悪化してしまったために、静岡市などの病院へ移らざるを得ない方がいました。

 幸いにも熱意にあふれた先生方が集まってくれたことで、昨年7月に「血管外科」を開設することができました。血管外科専用の手術室を増設し、下肢静脈瘤(りゅう)の手術、壊死組織の切除、皮膚移植などに取り組んでいます。

 また「フットケア外来」では、専門の技術者による靴のオーダーメードの相談などにも応じています。履く靴を替えるだけで、足の痛みの軽減につながることもあります。

 下肢静脈瘤の領域に関して、今後は開業医の先生方に向けた勉強会にも力を入れていきます。当院の血管外科チームの特徴を地域に発信し、情報を共有することで、連携を強めていきたいと考えています。

―地域の状況について教えてください。

 富士市の2次救急医療機関は富士市立中央病院です。限られたマンパワーで市の救急医療を守っていくために、当院を含めた複数の医療機関による「」の支援がスタートしようとしています。

 午後7時以降、高齢の患者さんはまず富士市救急医療センターに搬送され、重症度を判断します。高度な医療を必要とする場合は富士市立中央病院、そうでない患者さんは当院などの救急協力施設に搬送されることにより、富士市立中央病院の負担の軽減を図ります。

 当法人は新富士病院に隣接する介護老人保健施設「ヒューマンライフ富士」や「新富士ケアセンター」、看護小規模多機能型居宅介護「喜 あつはら」を有しています。ベッド数は全体を合わせて505床。関連施設のベッドも柔軟に運用して1.5次救急医療機関としての役割を確立したい。頼ってもらえる病院を目指したいと考えています。

―院長が大切にしているのはどのようなことですか。

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 自分の家族や仲間のことを考えられない人間が、他人のことを大事にできるはずがない。私はそう考えています。身近にいる人の気持ちを、しっかりとくみ取ることのできる人が集まる組織にしていくことが、目標の一つです。

 そして、職員に理不尽な苦労をさせることは、院長として絶対にあってはならないと思っています。例えば、管理職の誰かが「売り上げのために頑張れ、パフォーマンスを上げろ」と部下に言っていたとしたら、私は許しません。

 収益は、あくまでも患者さんの信頼を得て、その結果としてついてくるものです。私自身がこれまで「職人」としての自負をもちながら、現場で重視してきたことです。

 誰しも、夢や希望を抱いて医療の世界のトビラをたたくわけでしょう。職員たちが力をどんどん伸ばしていける環境を整え、また私自身が先頭に立つことが大切ではないかと思います。

 みんなで苦労を共有できて、何か困ったことがあったら、最後は院長がなんとかしてくれる。職員にそう思ってもらえる病院をつくりたいですね。

 
静岡県富士市大渕大峯3898-1
TEL:0545-36-2211(代表)
http://www.shinfuji.or.jp/

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