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微量の血液でアルツハイマー判定【国立長寿研と島津製作所】

 国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)と島津製作所(京都市)はこのほど、アルツハイマー病の原因となる物質の脳内蓄積を、少量の血液を使って調べる方法を確立した。アルツハイマー病の診断やリスク保有者の抽出などへの活用が期待される。

 原因物質であるタンパク質「」は、アルツハイマー病の諸症状で日常生活に影響が出る20年〜30年前に脳内にたまりはじめ、脳細胞を死滅させると考えられている。

 蓄積を調べるための従来の方法は、PETまたは脳せき髄液による検査。ただ、PET検査には50万円ほどの費用がかかり、脳せき髄液を採取するには腰椎穿(せん)刺による侵襲があるため、どちらも普及が進んでいなかった。

 今回確立された方法では0.5mlほどの血液を採取。磁気ビーズを使った免疫沈降でアミロイドを分離させて回収し、血液内のアミロイドの種類や量を詳細に測定することで、脳内に蓄積されているかどうかがわかるという。

 オーストラリアのアルツハイマー病コホート研究組織「」とともにこの検査法の検証を進めたところ、PET検査とほぼ同じ高い精度で判定できることがわかった。

 今後は、脳内蓄積がある人を発症前に発見し、治験者となってもらうことで治療薬の開発につなげたり、患者の早期発見に活用したりする方針。同センターの柳澤勝彦研究所長は「アルツハイマー病は世界的な課題。その解決に研究が貢献できれば大変うれしい」と語った。

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