九州医事新報社 - 地域医療・医療経営専門新聞社

久留米大学医療センター 病院長 廣松 雄治

久留米大学医療センター 病院長 廣松 雄治

久留米大学創立90周年「医療センターの未来を拓く」

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 新年明けましておめでとうございます。今年は久留米大学創立90周年を迎えます。

 医療センターでは、医療環境の変化(チェンジ)に対応すべく、2015年に大きな変革(チャレンジ)を行いました。すなわち大学病院との機能分化を図りました。そしてようやくその成果が実り始めています。

 先進漢方治療センターでは西洋医学をベースに漢方医学を融合した先進的な医療を提供しています。精神科、内科、循環器科、内分泌科、婦人科、泌尿器科、小児外科、皮膚科の専門医が漢方医学の専門医を習得し診療に当たっています。整形外科・関節外科センターでは、医師やスタッフを増員して、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟とも連動して、スポーツ傷害の診療の充実を図りました。今では多くのスポーツ選手が受診されています。学生の受診のために夕方の診療も一部開始しています。内分泌代謝内科も眼科と同日に甲状腺眼症の診療を行っています。甲状腺癌、内分泌疾患や糖尿病の診療にも取り組んでいます。足病変(フットケア)・皮膚潰瘍治療外来も長期の入院加療が必要な患者の診療にも対応しています。総合診療科、プライマリ・ケアセンターでは診断がつかずにお困りの患者の診療や地域との連携や橋渡し医療にも力を入れています。また循環器科ではカテーテル治療から心臓リハビリテーションや心不全の治療、消化器科では肝炎の治療や内視鏡検査、プライマリ・ケアセンターとの協働など活性化しています。リウマチ・膠原病センターでも患者と多職種のスタッフとの「リウマチの集い」を開催し、診療の充実を図っています。小児科も急性期から慢性期まで地域に密着した診療を推進し、夕方の診療や病児保育などにも対応しています。

 今年も医療保険や介護保険の見直しや新専門医制度の発足、地域包括ケアシステムへの対応など変革が続きますが、職員一丸となって叡智をもって医療センターの未来を拓いていく(クリエイト)所存です。

 「心が通い、信頼される医療」を理念に、患者さん中心の医療を実践して、皆様に愛され信頼される病院を目指してゆきます。「チーム医療センター」として、多職種協働(コラボレーション)して、地域や社会のニーズにあった診療の提供に努めます。

 今年も皆様の温かいご指導、ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

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