熊本大学 学長 原田 信志

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 新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 月日が経つのは早いもので熊本大地震後2年を迎えようとしています。昨年、大学では地震によって損壊を受けた設備・備品の復旧を精力的に行いました。ただ、建物に関しては、建て替えが行なわれている工学部1号館と附属小学校管理棟は、本年も工事が継続されます(附属小学校管理棟は今年度中には完成)。また、五高記念館などの文化財関連の建物の耐震修復には平成33年度までかかる予定です。

 熊本復興プロジェクトも着実に成果を収めました。一部はその成果をもとに、「くまもと水循環・減災研究センター」や「熊本創生推進機構」を設置いたしました。今年はさらに熊本創生推進機構の機能強化を図り、地域産業振興、人材育成、雇用創出などを進めていきたいと思います。また、薬学部に設置された「自然共生型産業イノベーションセンター」も今年から本格的な活動が期待されます。

 大規模災害が起こると災害直後は様々な資金の流入で一時的に景気の回復は見られるものの、その後の減衰を如何に抑えるかが問題とされています。大学の場合も同様で、環境の復旧がほぼ終了した今こそ如何に教育、研究、社会貢献の活動を活性化させていくかが問われると思います。

 厳しい大学改革の最中でもありますが、希望の持てる復興、創造的復興へ前進したいと思っていますので、今後ともご協力ご支援のほどよろしくお願いいたします。

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