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難治性心臓病の治療に貢献

難治性心臓病の治療に貢献

名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学
瀬尾 由広 教授 (せお・よしひろ)
1992年筑波大学医学部卒業。
同大学附属病院集中治療部講師、同大学医学医療系循環器内科准教授、
名古屋市立大学大学院医学研究科循環器内科学准教授などを経て、2021年から現職。


◎「勢い」を追い風に

 私自身の豊富な診療経験を生かし、先進医療を積極的に導入し、名古屋市立大学を高度心臓病センターへと発展させ、難治性心疾患を持たれる多くの症例の治療に貢献したいと考えております。

 医局運営では「勢い」が重要だと感じています。本学は、2021年4月の名古屋市立東部・西部医療センターの附属病院化という大きなターニングポイントにあり、勢いを得る絶好の機会です。循環器分野の高度先進医療では名古屋市立大学病院が主たる役割を果たし、救急医療・基幹病院―地域間循環型の包括医療では、両センターが中心的な役割を果たしていくべきであると考えています。

 後期研修医や若手医師のみならず指導医も3病院間でローテーションし、幅広い循環器医療に精通するとともに、大学病院で先行している高度先進医療を両センターに展開する方向性を考えております。医局の勢いが増すことに期待することは、新たな若い仲間が集い、新たな人材の登用や発掘につながることです。多くの若い仲間に参加してもらえる働き方改革やダイバーシティの観点から多様なキャリアプランを支援し、多様な教育機会を与えられるように配慮していきたいと思います。その点で東部および西部医療センターの附属病院化は、キャリア形成の多様性を実現する上で好機であると考えています。

 研究では、私自身は、心不全をテーマに超音波医学による臨床でのエビデンス創出と、そこから得た疑問を基礎医学へ展開するような研究を行ってきました。個々の研究テーマのもと、新たなエビデンスの創出による臨床循環器病学への貢献をテーマとしていきたいと考えています。

  
◎難治性心臓病の砦に

 多様な臨床的能力を持つスタッフが多く在籍していることが当科の強みです。個々に高い臨床能力を有しており、それらを生かせる分野に注力していきます。現在CCUを4床有し、急性期重症心疾患に対応させていただいています。今後、救急・災害医療センター(仮称)も設置され、さらに高度な救急医療が求められます。重症心不全への対応として、最も頻度の多い急性冠症候群や致死性不整脈への対応をさらに活発なものとするだけでなく、重症心不全の原因となる全ての構造的心疾患(SHD)に対応可能な組織づくり、人材育成に努めていきます。

 SHDに対するカテーテル治療が盛んになってきましたが、われわれもあらゆるSHDに対するカテーテル治療を可能にし、幅広い難治性心臓病の砦(とりで)となれるように努力していきたいと考えています。

 一方、超高齢社会においては、慢性心不全患者の増加に対応した診療も重要な分野です。このような社会的背景のもと、地域包括ケアシステムが推進されています。その中で、慢性心不全患者に関する病病連携、病診連携、ならびに地域リハビリテーションを有機的に結びつけ、「名古屋市における慢性心不全管理モデル」と呼ばれるような、官学連携による社会システムを構築していきたいと考えています。


◎キャリアアップを支援

 われわれの責務は先進医療を取り入れ、難治性心臓疾患の最後の砦として、ソーシャルイノベーションを推進し、包括的な心疾患診療のリーダーとして、地域に貢献していくことです。また、お互いの多様な考え、生き方を尊重し、常に勢いのある医局であり続けることが重要だと考えます。

 キャリア形成においては、先進医療により地域医療に貢献する一方、国際的に活躍できる人材に育ってほしいと考えており、医局員個々の臨床そして研究におけるキャリアアップを支援していきます。グローバルな視点を持ち、名古屋から新たな医療を世界に届けられるよう医局員全員で精進していきたいと思います。




名古屋市立大学大学院 医学研究科 循環器内科学
名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1
☎️052-851-5511(代表)
http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/inter3.dir/

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