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団結する力で 地域医療に貢献する

団結する力で 地域医療に貢献する

地方独立行政法人神戸市民病院機構
神戸市立西神戸医療センター

京極 高久 院長 (きょうごく・たかひさ)
1983年京都大学医学部卒業。静岡市立静岡病院、豊郷病院、
神戸市立西神戸医療センター副院長兼外科・消化器外科部長などを経て、2021年から現職。


 就任するや新型コロナの第4波で、急激な患者増加の対応に追われた京極高久院長。医師人生の集大成とも言える3年間の任期をどう遂行するのか、その思いを聞いた。


就任早々の第4波

 就任とともに新型コロナウイルス感染症の第4波に見舞われた。「中等症以下の受け入れでしたが、重症化しても搬送先が満床で、一時は40数人が入院するほどでした」。この状況を乗り越えられたのは、もともと職員間の垣根が低い病院であることが大きかったという。「いざとなれば、一丸となって動く。第4波も号令を掛け、わずか1週間で病棟を空けるなど、迅速に対応できました」

 まだ油断ができない状況のため、専用病床はそのままだ。「職員のモチベーションを保つためにも、早く通常診療に戻したいが、タイミングが難しい」と心境を語る。2021年6月末までに600人以上の新型コロナ患者を受け入れ。幸いにも院内感染は発生していない。「これも団結力のおかげ。職員に感謝しています」


震災から受け継ぐ団結力

 その団結力の源は、病院開設からわずか半年後の1995年に発生した、阪神・淡路大震災時にあったのではないかと語る。「被災を免れた病院には一気に患者が押し寄せたそうですが、若い職員が一丸となって乗り越えたと聞いています」

 自身は、震災3カ月後に入職し、その際に、大きな震災を乗り越えてきた団結力と、風通しの良さを感じたという。「その風土は脈々と受け継がれています。これを維持しながら、地域にさらに貢献できる病院を目指します」と抱負を語る。

 肝胆膵(すい)外科が専門ながらも、臓器にこだわらないジェネラル・サージャリーを目指し、経験を重ねてきた。もともとは自分で仕事を完遂したい性格。だが、外科部長となり、運営していく上でコミュニケーションの大切さを痛感した。「以降、意識して話を聞くという基本に立ち返ることを大切にしています」


救急の充実と働き方改革を軸に

 副院長時代には、救急医療の充実や働き方改革に取り組んだ。患者満足度調査では、病院に期待する機能の第1位は、常に「救急医療の充実」。要望に応えるために救急車の応需率を上げたいが、医師の負担は大きい。「そこで当直医へのインセンティブ付与を開始。給与に反映するのではなく、急患の受け入れ実績に応じて研究費を上乗せする仕組みにしました」

 19年に救急科を新設し、救急に実績を持つ神戸市立医療センター中央市民病院からの専門医派遣も実現。「日勤帯に2人確保できたことで救急車の受け入れ台数は1・5倍に増加しました」。今後は、手狭となった救急外来の拡充を図る。「21年度中にCTを設置し、翌年には感染対策を強化した上で1・5倍の広さを確保したいですね」

 働き方改革では、医師の当直表を作成し、当直前後の業務を調整することから始めた。当番制やチーム制の導入も検討中だ。「タスクシフト・シェアをどれだけ進められるか。看護師も同様です。出遅れている医師事務作業補助者の活用は、喫緊の課題です」。コロナ禍で募集が思うようにいかない中、メディカルクラーク室を新設して院内での育成も目指す。

 目下の課題は、アフターコロナにおいて患者がどの程度戻るかだ。「そこは地域の医療機関との連携が肝です」。強化のため、現在の入院前支援センターを患者支援センターとして拡充し、組織割も見直す予定だ。「地域の医療機関との役割分担は、働き方改革にも通じます。任期中になんとか道筋を立てたいと思います」



地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター
神戸市西区糀台5-7-1 ☎︎078-997-2200(代表)
http://nmc.kcho.jp/

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