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地域の安心を生み出す 灯台に

地域の安心を生み出す 灯台に

JCHO仙台病院
仙台市泉区紫山2―1―1 ☎022―378―9111(代表)
https://sendai.jcho.go.jp/

 北仙台周辺の拠点病院として高水準の医療を提供してきた独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)仙台病院。2021年5月1日に、仙台市泉区紫山に移転・開院した。地域に開かれ、地域に貢献する新病院について、村上栄一院長に話を聞いた。


◎地域の安心につながる存在であるために

 前身である仙台社会保険病院時代から慢性腎炎の画期的な治療法や数多くの腎移植、仙腸関節痛の診断と治療法を確立するなど、有数の実績を持つJCHO仙台病院。建物が老朽化し、手狭になっていたことから、移転・開院した。

 「入院患者さんの引っ越し当日、大きめの地震があったのですが、重症者は早めに移動が完了しており、問題なく移転できました」。東日本大震災で大きなダメージを受けた旧病院では不安の中で診療を続けていたが、免震構造である新病院では、安心して医療提供ができると胸をなで下ろす。

 新病院は地上7階建て、20の診療科と日本仙腸関節・腰痛センターをはじめ六つの医療研究センターを持つ。病床数は384床で、旧病院の428床から1割ほど減った。「新しい場所での運営で、前の400床以上を運営できるのかというJCHO本部の判断でした。実際には、これまでご縁がなかった医療機関からの紹介が増えてきており、稼働率は順調です」

 柱の一つである健康管理センターは、男女で入り口を別々に確保。健診と病院診療が連携できるメリットを生かしながら、地域の予防医学に取り組んでいく。

 また当初計画されていなかったレストランも設計変更で1階に設置。周辺に飲食店が少ないこともあり、近隣の学生や会社員なども利用しているという。

 「目指しているのは、地域の安心を生み出す灯台のような存在です。地域の人々に『JCHOさんが近くにあって幸せだね』と言われるような、地域が誇れる病院になれるよう、さらなる高みを目指していきたいと思います」

◎ワンフロアの医局

 旧病院から引き続き、医局はワンフロアを採用した。診療科や役職に関係なく、70人ほどの医局員が同じフロアで働いている。「診療科ごとの垣根ができると病院の機能も低下しがちです。ワンフロアのため風通しが良く、自然と会話が生まれ、相談しやすい環境になっています」

 職員間の風通しの良さは、人材確保にもつながっている。「看護師の採用には2倍近くの応募があります。実習に来た人からの応募も多く、病院の雰囲気が良い効果を生み出していると思います」


◎若手の研究をサポート、「モーニング・ミーティング」を実施

村上栄一院長

 医師の育成にも力を入れている。病院には患者さんのデータが豊富にあり、臨床研究の絶好の場。東北大学から派遣の若手も多いことから、「臨床研究部」を立ち上げ、統計や英語論文のフォローを、科を越えて先輩医師がサポートしている。英語論文の投稿費は病院が負担し、医師のモチベーションアップにつなげている。

 若手の医師には、「病院を踏み台にして飛躍をしてほしい」と伝えているという。JCHOに行くと論文が書けるという実績を広めたいと語る。

 最新情報を共有するために、毎週火曜日の午前8時45分から10分間、基幹職員が集まって「モーニング・ミーティング」を行っている。ここでは経営状況の数字の共有以外に、最新の論文著者によるミニ解説など、頑張っている職員を宣揚する場とし、最後を「皆が元気になる名言」で締めている。

 「単なる働く場所ではなく、学びの場にし、ここで働くことで、夢や希望が見えるような病院にしていきたいと思います」。事務職も含め人材を育成し、人材の供給地にできればと思慮を巡らせている。

 

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