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新体制を確立し 全国、世界へ

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宮崎大学医学部内科学講座 循環器・腎臓内科学分野
海北 幸一 教授(かいきた・こういち)

1991年熊本大学医学部卒業。
熊本市民病院、米バンダービルト大学メディカルセンター心血管部門主任研究員、
熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学准教授などを経て、2021年から現職。


2021年の講座再編によって誕生した「宮崎大学医学部内科学講座 循環器・腎臓内科学分野」。教授に着任した海北幸一氏は、武田信玄の言葉「人は城、人は石垣、人は堀」を大切に新たな体制をつくっていく。

一人一人が「城」をつくる

 「生まれたばかりのこの教室をつくるのは『人』に尽きます。ここに一番合ったスタイルを見極め、教室の先生方と一緒に考えながら、大学の役割である3本柱(臨床、研究、教育)、を活性化させていけたらと考えています」

 「人は城…」を体現するための一つの施策が、学生や研修医の積極的なリクルート。教室のカンファレンスに参加する学生や研修医に、教室の若手メンバーが積極的に関わる体制を取る。

 「『』が生き生きと仕事をしている様子を見てもらいたい。それによって、学生や研修医の人たちは自分の将来の姿が想像できたり、この分野や教室に対して魅力を感じたりしてくれるのではないでしょうか」。学生らの指標となる「若い力」の育成にも、力を注ぎたいと言う。

 細分化され、進歩が著しいさまざまな領域のスペシャリスト養成も推進する。コロナ禍が落ち着いたタイミングでは基礎に限らず臨床も含めて、国内・海外留学を活発化する構想を練る。「新たな知識や手技を得て、宮崎に持ち帰り、臨床や研究に還元する人が増えれば、教室としての総合力が大きく上がり、できることも増えるでしょう」

心臓と腎臓 つながりを強みに

 「循環器」の中心となる心臓と腎臓。教授として、この二つの領域を束ねることを、教室の強みにつなげたいと言う。

 近年、心血管病(心筋梗塞・狭心症・心不全・脳卒中など)と慢性腎臓病()が密接に関係していることがわかってきた。「心腎連関」という言葉が診療のガイドラインなどにも登場。自身も、これまでの経験から、心不全の治療をすると、その影響で腎臓の状態が悪くなる場合があることを認識しており、両方の臓器の状態を確認しながら治療する重要性を実感している。

 「准教授で腎臓内科を専門とする菊池正雄先生と、しっかりと連携・協力していきたい。相互に情報交換しながら臨床や研究を進めていくことで、より良い成果につながると感じています」。宮崎から、全国、世界へと発信できる臨床、研究を展開する夢も描く。

地域連携を強化 働き方改革も

 面積は九州7県で2番目に広い一方で、病院数は6番目と多くはない。「それぞれの病院が各エリアで個別に奮闘して、地域医療を守ってきた歴史がある」と地域の医療提供体制を分析する。

 同時に、少子高齢化や働き方改革などの流れの中、基幹病院同士のつながりを強め、一緒に、県民にとって最良の医療を考えていく重要性も感じている。「定期的に会議を開き、ヘリ搬送システムの効率的運用などを検討できたらと考えています」。既存の研究会なども活用しながら、より良い方法を模索する。

 赴任して、すぐに着手したのが、1室しかないカテーテル治療・検査室の増室。3週間で、病院への申請にこぎつけた。「これまで交代で実施していた検査や治療を並行してできれば、時間外に食い込んでいた件数を、勤務時間帯に終えることができる」。他にも効率化できることはないか、実態を把握し、改善に向けて動く。

 「働き方改革で、最も重要なのは、充実した仕事の実現と仕事以外の時間確保の両立」。提供する医療の質を下げることなく、教室員が働きやすい環境を整備すること、患者と教室員の「最終的なハッピー」を目指して奔走している。



宮崎大学医学部内科学講座 循環器・腎臓内科学分野
宮崎市清武町木原5200 ☎︎0985-85-1510(代表)
http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/medicin1/

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