九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

積極的な情報発信 早期薬剤治療にも貢献

積極的な情報発信 早期薬剤治療にも貢献

地方独立行政法人 佐賀県医療センター好生館
佐藤 清治 館長(さとう・せいじ)
1984年佐賀医科大学(現:佐賀大学)医学部卒業。
同一般・消化器外科診療助教授、佐賀県医療センター好生館がん統括診療部長、
同副館長などを経て、2019年から現職。

 佐賀県内で唯一の「第1種感染症指定医療機関」の指定を受けている佐賀県医療センター好生館。重症者を含め多くの新型コロナ感染者に対応。感染防止や治療のノウハウを重ねてきた佐藤清治館長に、取り組みや課題などを聞いた。

─オンラインツール活用の効果は。

 第4波と言われる2021年4月以降、感染者数が本県でも1日数十人単位で確認される厳しい状況となり、県は軽症者や無症状者が療養するホテルを佐賀市内に1カ所追加し、合わせて3カ所としました。

 コロナ対応医療機関の専用病床を早く空けるための対策として、34の医療機関を後遺症などの治療に取り組む「後方支援病院」に指定し、円滑な転院を図る対策もとられています。

 情報の目詰まりで、これらの対応がスムーズに実施できなくなることを避けるため、各病院のコロナ対策のキーマンとなる重要関係者は全て、「LINE WORKS」を使用して逐一、情報を共有しています。

 当館でも独自の「好生館公式LINEアカウント」を開始し、医療機関の連携強化に努めています。コロナ以前は当館地域医療連携センターの職員が、各診療科の部長とともに医療機関を訪れ、活動を行っていました。コロナ禍で困難となり、代替手段として5~10分程度の短い動画を制作、情報発信しています。

 受診を控える患者さんに対しては、「県民向け好生館公式LINEアカウント」で、各種案内を発信しています。当館を含め、市中のクリニックでも一般患者の来院減少が目立ち、重篤化する患者さんの増加が懸念されています。これを防ぐ手段の一つとして、実施しています。

 例えば白血病の場合、自覚がなくとも血液異常がクリニックの検査で見つかり、当院など設備の整った医療施設で治療を早期にスタートできたのですが、受診控えでその機会を失い、進行した白血病患者が直接、救急搬送されるケースが発生しています。

 がんは進行に時間がかかるため、今後、重篤化した患者さんの紹介が増加すると予想しています。コロナ禍でも安全安心に受診できる正確な情報をお伝えする当館LINEの登録者数は現在、2000人を超えており、1万人まで拡大することを目指しています。


ー新型コロナウイルス感染症の治療について。

 重症化を阻止するため、厚生労働省の診療手引きなどに掲載されるレムデシビル、ステロイド、アビガンなどの薬剤を用いています。また、協力医療機関に対し、これらの治療法を周知する活動も行っています。

 当館では集中管理の下、中等症になる少し前の段階から薬剤を投与し、症状の抑制を多数確認しています。使用方法を標準化し、ノウハウのない医療機関でクラスターが発生した場合、当館の専門医が駆け付け、標準化した薬剤治療を現場で実施。継続して治療ができる体制の構築をサポートしています。

 本県のコロナ患者死亡率が比較的低いのは、当館の薬剤治療が貢献していると感じています。
 コロナ収束の切り札になると思われるワクチン接種に関しては、現在、平日時間外、および土日祝日に当館を開放し、高齢者や職域に対する先行接種として、連日職員による集団接種を実施しています。今後も引き続き、全世代の早期接種に貢献していくつもりです。

 ワクチン接種に関心が薄いと言われる若者世代に対しては、広報のあり方を工夫する必要があると感じています。今の若者は新聞やテレビを見る時間が減っています。ツイッターなどSNSを使用して情報発信する方が効果的だと思われます。

 当館からもワクチン接種の重要性を、さまざまな方法によって、積極的に発信したいと思います。

地方独立行政法人 佐賀県医療センター好生館
佐賀市嘉瀬町中原400
☎0952―24―2171(代表)
http://www.koseikan.jp/

この記事を読んだ方は他にこんな記事も読んでいます

最新の記事情報が取得できます

Twitter

「いいね!」ボタンを押すと、最新情報がすぐに確認できるようになります。

Instagram

フォローする」ボタンを押すと、最新情報がすぐにツイート上で確認できるようになります。

Instagram did not return a 200.

コメントはこちらから

[contact-form-7 404 "Not Found"]
メニューを閉じる