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大学附属病院の任を果たす

大学附属病院の任を果たす

群馬大学医学部附属病院
齋藤 繁 病院長(さいとう・しげる)

1986年群馬大学医学部卒業。
米ペンシルベニア大学研究員、群馬大学大学院医学系研究科教授、
同医学部附属病院副院長などを経て、2021年から現職。

院長就任に当たって

 これまでは病院長の指示のもと、副病院長ならびに「患者参加型医療推進委員会」の委員長として、院内各部署の調整や、患者視点に立った医療安全の取り組みを行ってきました。しかし、2021年度からはより主体的に大学附属病院が抱える数々の課題に取り組みたいと考えています。

 病院長が交代したからといって地域の方々の病気やけがを治し、予防医学に取り組むという使命には変わりはありません。地域の中核的な医療機関として、安心・安全な医療の提供に努めます。また、一般の診療所や病院で診療できない、診断がつかない病気に対して積極的に診療していくことが大学附属病院の存在意義だと考えています。

 大学附属病院は教育機関としての役割も担っています。医学部学生への指導だけでなく、働く医師や看護師をはじめ、さまざまな医療スタッフへの卒後教育を充実させ、「医師・医療スタッフ少数県」の早期解消に向け、地域の医療機関や自治体と連携をとりながら学生、研修者への魅力を高めていきます。

働き方改革やコロナ禍における取り組み

 私たちに求められるのは、治療の難しい希少疾患や複雑な病態を呈する重症例に対して高度な医療を確実に実施できることです。高度救命救急や集中治療、先進医療や重症患者管理などの知名度は先人たちの努力で確実に上がってきているものの、医療におけるその重要性に関してはまだまだ広報・啓発の必要があると考えられます。

 今回の新型コロナウイルス感染症をはじめ、新規の感染症の急激な拡大時や災害発生時には、通常をはるかに上回る重症患者が発生します。通常診療を担当する医師やスタッフがそのまま重症例に対応するのは難しく、指導的スタッフの技量を存分に生かして、「非常時こそ頼りになる大学附属病院」と評されるよう日頃から中堅、若手の重症症例対応能力の強化に努めていきます。

 また、病院内の各診療科、医療職種は安全で効果的な医療の実践という同一の目的を持つ集団であり、それぞれの部署の合理的な協調体制は欠かせません。多職種連携の視点から、看護師、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師、臨床工学技士、理学療法士など、医療を支える各職種と医師の連携強化を図り、専門性の高い診療科の活動において、個人レベル、団体レベルの双方にて情報共有を行い、各所の活動が有機的に連動するよう体制整備を行っていきます。

高度で安全な医療を提供するために

 当院は首都圏の北部に位置する伝統ある大学附属病院です。自治医科大学附属病院や筑波大学附属病院など、設立目的がやや異なる医療機関はあるものの、北関東周辺地区の地域医療の実践と研究開発活動の双方を担う医療機関としては、大きな存在意義を有していると考えています。

 高度で安全な医療の推進において、大学附属病院が重要であることは明らかであり、歴史的使命を着実に遂行するためにも、群馬大学医学部附属病院の歴史と伝統をしっかりと若者に、そして社会全体にアピールしていきたいと思います。

 「明るく元気な病院」の雰囲気づくりが非常に重要であると考えています。組織の運営陣が疲弊し、不協和音が生じているようでは、人々はついてきてくれないでしょう。チームの実力を最大限に発揮するためには、運営メンバーが生き生きと活力に満ちて業務に当たれることが大切です。ここ数年間、病院の改革に取り組んできた中でその点を身に染みて感じています。

 さまざまな方々のご支援により特定機能病院復帰が完了したことを契機に、従前以上に発展する機運を盛り上げることが、現在の群馬大学医学部附属病院運営に求められていると考えています。



群馬大学医学部附属病院
前橋市昭和町3-39-15
☎️027-220-7111(代表)
https://hospital.med.gunma-u.ac.jp/

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