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進化する血液がん治療 臨床試験に参画し発展に寄与

進化する血液がん治療 臨床試験に参画し発展に寄与

福井大学医学部 病態制御医学講座内科学(1) 血液・腫瘍内科
山内 高弘 教授(やまうち・たかひろ)
1989年福井医科大学(現:福井大学)医学部卒業。
福井総合病院内科医長、米MDアンダーソンがんセンター留学、
福井大学医学部附属病院血液・腫瘍内科講師などを経て、2015年から現職。


 血液がんの内科的治療は、分子標的薬やがんゲノム医療の登場で大きな変革の時を迎えている。白血病をはじめとした血液がん治療の最前線と今後の展望、教室の取り組みについて、山内高弘教授に聞いた。

―教室の取り組みについて。

 当教室が研究の核に据えている白血病は、骨髄移植を除けば、基本的には最初から最後まで薬で戦わなければならないがんです。白血病はがん細胞が造血の場である骨髄で増殖し、さらに血液中に流れ出て全身に回るので、手術や放射線といった特定の場所だけを狙う治療では効果が薄く、抗がん薬で全身に効果を発揮させる必要があります。当教室初代教授の中村徹先生と2代目教授の上田孝典先生は、ともに抗がん薬の研究に尽力されてきました。

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