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風通しの良い 職場づくりを

風通しの良い 職場づくりを

静岡赤十字病院
小川 潤 院長 (おがわ・じゅん)
1986年慶應義塾大学医学部卒業。
杏林大学整形外科医局(専任講師)、スウェーデン・ウメオ大学統合医学生物学教室生理学部門、
2009年静岡赤十字病院入職。脊椎センター長、副院長などを経て、2021年から現職。


 2009年の入職以来、、医療連携、そして副院長として院内のさまざまな問題に取り組んできた小川潤氏。新院長として、今後どのように病院を導いていくのか、抱負を聞いた。


職員個々の持ち味を生かすために

 副院長だった3年間、医療安全委員会とパワハラ委員会の委員長を兼務。その経験から、院長として、まずは院内の風通しを良くし、職員がお互いに意見を出し合える環境を整えていきたいという。

 「1987年に、研修医で初めて赴任した際に、『なんて働きやすい職場だろう』と強い印象を受けた病院です。時代が変わり、人材も変わる中で、院内のパワーバランスが崩れ、離職する人が出ています。人間関係を戻すのは簡単ではありませんが、院長就任に当たり、あらためて風通しの良い職場をつくることを第一の目標として取り組んでいくつもりです」
 
 医師同士の場合は、厳しい指導も必要になるが、最も難しいのが医師と医療・事務スタッフの関係だ。医師の指示に、必要以上に萎縮してしまうスタッフも少なくない。

 「お互いの仕事を尊重し合うことが大切です。全ての職員に、人の役に立ちたいという『赤十字魂』があります。各部署でそれぞれに高い意識を持ったプロフェッショナルがそろっていますので、それぞれの持ち味を生かして共存共栄をしていくことが、さらなる強みになるのではないかと思っています」


、顔の見える連携を

 静岡市内には公立・公的病院が多く、独自性を持った医療の提供が求められる。「独自性を持つには、人材・資金が必要です。人材は先代の院長が奔走し、かなり充足してきました。医療をとりまく環境は厳しく自分たちの努力が必要です。新型コロナの影響があったものの、経営は何とか黒字を維持できています」

 医療サービスでは、従来の方針を引き継ぎ、、顔が見える医療を大切にする。救急車の応需率は90%以上、断らない医療については09年に整形外科部長として赴任して以来、貫いてきた方針だ。また、地域との医療連携も大切にする。

 「ご紹介いただいて良い結果を出すのは当然のことですが、そこに至るまで、どのように診断をしたのか、どういう治療方針なのか、手術や退院について、段階ごとに都度連絡をするようにしています。この連携の積み重ねがあればこそ、今のこの病院があると思っています」。静岡市独自の医療連携システムも活用しながら、丁寧かつ顔が見える連携を大切にしていきたいと語る。


手術を通して若手を育成

 慶應義塾大学医学部を卒業し、そのまま入局。専門は脊椎・脊髄で、最初に派遣されたのが、この静岡赤十字病院だった。「当時から、若手も手術を数多く経験できる研修先として人気が高く、ここで多くの手術を経験したことが、私のバックボーンになっています」

 現在も母校から、若手医師が集まってくるという。多くの手術を経験できるとあって、留学までに腕を磨きたい者、留学後に「手術の腕を戻したいから」と、頼ってくる者もいる。

 「都内の病院では、若手医師が執刀する機会が限られていると聞きます。ここでは、基本は若手に執刀させ、私が目の前で指導していきます。勘どころでは私が担当することもありますが、徐々に自分の力で全てできるよう、育てています」

 小川氏の指導を受け、ここを卒業した医師たちが全国に広がっている。「『小川イズム』を継承してくれることを誇らしく思います」




静岡赤十字病院
静岡市葵区追手町8ー2 ☎054ー254ー4311(代表)
https://www.shizuoka-med.jrc.or.jp/

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