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20年ぶりの赴任 人手不足の解消目指す

20年ぶりの赴任 人手不足の解消目指す

医療法人徳洲会 福岡徳洲会病院
貞島 博通 総長 (さだしま・ひろみち)
1981年熊本大学医学部卒業。福岡徳洲会病院副院長、
垂水徳洲会病院院長、宇和島徳洲会病院院長などを経て、
2021年から現職。

 「」を基本的な考えとし、「いつでも、どこでも、だれにでも」良い医療を提供することを目標とする徳洲会グループ。福岡徳洲会病院の総長となった貞島博通氏は、「改めてこの目標に立ち返りたい」と語る。

課題解決の鍵は「総合診療専門医」

 「今、当院は三つの課題に直面しています」と貞島氏は言う。一つは職員が多忙を極める院内状況の改善、二つ目が徳洲会九州ブロックの基幹病院として、どう全体をリードし、人材を派遣していくか、三つ目が、働き方改革の推進。「いずれの課題も、解決のためには、人手不足の解消が欠かせません」と強調する。

 そこで、考えているのが総合診療科の開設と、総合診療専門医の育成だ。

 背景には、自身の経験がある。貞島氏は40年ほど前、福岡徳洲会病院で医師としてのキャリアをスタート。2001年まで在籍した後、垂水徳洲会病院(鹿児島県/閉院)で2年半、宇和島徳洲会病院(愛媛県)で17年、病院長を務めた。

 両地域で実感したのが、深刻な医師不足。人数を増やしたいが、現実的には難しい。その中で、患者の状態を適切に把握、判断し、必要に応じて専門の診療科や高度専門医療機関などへ送る総合診療専門医の存在が、病院や地域全体の限りある医療資源、特にマンパワーの有効活用につながると思うようになった。


「いつでも…」が実現できる環境を

 現在、福岡徳洲会病院内には、「内科」と「救急科」があり、役割は違うが、それぞれ総合的に患者を診ている。新設される総合診療科が、院内でどのような役割を果たすのか、明確に見えていない部分もあるというが、診療科間を埋める存在、各診療科が専門医療に集中できる状態をつくるための土壌となる存在になれば、と願う。

 職員の『いつでも、どこでも、だれにでも優しい医療』を提供したいという思いをより強固にしたい。実現できる
体制をつくっていくことが、モチベーションを後押しすることにも、つながると思っています」と語る。

 総合診療専門医の輩出にも目を向ける中、期待するのは、福岡徳洲会病院の「育てる力」。602床を擁し、標榜診療科は38。各診療科に多くの指導医がそろう。年間約1万件の救急搬送があり、症例数も多い。同じ徳洲会グループに限らず、近隣にも短期研修に行くことができる病院が複数ある。

 「この環境であれば、どの領域についても一定レベル以上の知識と経験を積んだ総合診療専門医が育成できるはず。長期的な視点で見ると、その人たちの活躍が、地域医療の充実と、院内環境の改善、働き方改革にも大きく寄与すると考えています」


地域から頼られる病院に

 ゴールとして見据えるのは、「地域から頼りにされる病院」の姿だ。着任後、あいさつ回りに出向いた地域の開業医らからは、地域医療支援病院として寄せられる期待の大きさを感じた。

 「各診療科と病床は、当院だけのものではなく、地域の財産でもある。地域の先生方が、この患者を診てほしい、受け入れてほしいと思った時にすぐにそれに応えられ、退院後は地域の先生方に診ていただき一緒に地域を支えていく。地域医療支援病院とはそういうものだと思っています」

 とはいえ、今はスタートラインに立ったばかり。病院の様相は、以前、自身が勤務していた頃と大きく変わっている。だからこそ、病院長を含め職員と丁寧にコミュニケーションを取りながら、一歩一歩進んでいくつもりだ。「私もこの地域、病院で20年お世話になった。できるところまでやろうと思います」



医療法人徳洲会 福岡徳洲会病院
福岡県春日市須玖北4-5 ☎092-573-6622(代表)
https://www.f-toku.jp/

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