熊本県看護協会 会長 本 尚美

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 あけましておめでとうございます。新型コロナウイルス感染症への対応の中で迎える新年となりました。

 熊本県看護協会は、日本看護協会や熊本県行政と連携・協力しながら、看護の質の向上、看護職が安心して働き続けられる環境づくり、県民の健康な生活の実現に寄与することを目的に活動しております。皆さま方には日頃よりご支援をいただき感謝申し上げます。

 世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症は、熊本県でも感染が拡大し、看護職は厳しい状況の中でも使命感を持って従事しています。

 現場での看護師不足が深刻化する中で、看護協会のナースセンター(公的無料職業紹介所)は、PCR検査センターや電話相談センター、軽症者宿泊施設などへ潜在看護師の紹介を行っています。潜在看護師の把握は、ナースセンター求職登録者のほかに、2015年に始まった離職時などの届け出制度によって行いますが、努力義務であるため、すべての資格保有者の確実な把握には至っておりません。

 全世代を対象とした地域包括ケアシステムの推進を目指した地域の看護提供体制確保のためにも、資格保有者の把握はぜひとも必要です。日本看護協会は、70万人ほどの未就業者を含めたすべての看護職の有資格者を対象とする国への届出制度の創設を目指しています。

 また、熊本県では「令和2年7月豪雨」の災害で甚大な被害を受け、全国の皆さま方から被災地への多大なご支援をいただきました。心より感謝申し上げます。

 日本看護協会では、大規模自然災害発生時には、災害の規模などに応じて「レベル1・2・3」に区分し、災害レベルごとに定められた方法で、日本看護協会または災害が発生した都道府県看護協会が災害支援ナースの派遣調整を行います。

 今回の豪雨災害では、新型コロナウイルス感染症拡大を考慮し、県内の災害支援ナースのみ(レベル1)で対応し、コロナ禍での派遣の困難さを感じました。災害や新興感染症などに対する看護職の支援体制強化をさらに図る必要性があります。

 看護ケアの場・対象は多様化しており、看護に対するニーズは年々増加しています。看護協会は、今後も「あらゆる場、あらゆる人に対する良質な看護の提供」を行う体制づくりに向けて活動してまいります。

 皆さま方のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。

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