「怒り」や「不安」に注目 心理学的アプローチを併用

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山口大学大学院医学系研究科 高次脳機能病態学講座
中川 伸 教授(なかがわ・しん)

1990年金沢大学医学部卒業。米イエール大学精神医学講座、
北海道大学医学部附属病院精神科神経科、同大学院医学研究科精神医学分野准教授などを経て、
2017年から現職。

 コロナ禍において、多くの人が行動制限される中で、「怒り」や「不安」を抱えるメンタルヘルスに注目する中川伸教授。大学病院やクラスターを起こした病院、リモートでの授業が続く大学生にどのようにアプローチしているのだろうか。

―コロナ禍による変化はいかがでしょう。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、全世界的に行動が制限され、いつもと違う生活が続いています。この影響が、うつ病や自殺企図をはじめとする精神疾患に直接どこまで結びついているか、まだ断言はできないと感じています。うつ病の多くは、人間関係によるストレスで、エネルギーや元気をなくしていくものです。直接患者さんを診ている限りでは、今回の状況は少し違うように思っています。

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