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NICU再開、診療科増設地域 ニーズに応える病院に

NICU再開、診療科増設地域 ニーズに応える病院に

独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院
院長(おむら・のぶお)

1988年東京慈恵会医科大学医学部卒業。同附属病院消化管外科診療部長、
西埼玉中央病院統括診療部長、同副院長などを経て、2018年から現職。
東京慈恵会医科大学外科学講座客員教授兼任。

 西埼玉中央病院は、診療科目の充実を目指している。周産期医療では、2018年に新生児集中治療管理室(NICU)を再開した。小村伸朗院長が目指す病院は、地域が必要としている医療の提供。地域医療支援病院として、地域の医療機関との連携の強化に力を入れている。

―病院の特徴は。

 質の高い医療の提供を目指し、当院で診断・治療・フォローアップまでを担うことのできる「自己完結型医療」を目指しています。

 外科領域においては、私の専門である消化器外科を中心に、高度な手術にも対応。就任以前は腹腔鏡の手術はあまり行われていなかったのですが、今は胃がんや大腸がん、胆石などの手術に導入しました。日本内視鏡外科学会の技術認定医も常勤で2人、非常勤で2人在籍しています。

 さらに、診療科の充実を目指しています。耳鼻咽喉科は入院設備を有し、手術件数も順調に伸びています。ここ数年の動きとしては、呼吸器内科、精神科を常設。2019年10月から泌尿器科も医師が3人になりました。今後、高齢の患者さんが増えることを考え、呼吸器内科、整形外科、泌尿器科は、さらなる拡充を図っていきます。

―NICUを再開しました。

 この地域は産科、小児科のニーズが高いこともあり、一時休止していたNICUを、2018年7月、6年ぶりに再開しました。病床数は3床、新生児科医は1人の体制です。

 再開当初は35週1800グラムまでの受け入れから開始。最終的には、32週1500㌘までの受け入れを目指しています。また、周産期で難しい呼吸管理のトレーニングも順調に進み、NICUが軌道に乗ってきたことで、産婦人科で制限していた双胎妊娠の受け入れも再開しました。

 所沢市内でNICUがあるのは当院のみ。その他、防衛医科大学校病院に未熟児室があります。地域の産科病院に、定期会議などを通じて、当院のNICUを紹介。地域の周産期医療に貢献できるよう努め、将来は、6床まで増床したいと考えています。

 周産期医療は、診療報酬上、経営的には不採算部門に挙げられることの多い領域です。しかし、将来を担う子どもたちを守ることも国立病院機構のあるべき姿と捉え、整えていきたいと思っています。

―地域医療支援病院としての役割は。

 地域の医療機関と連携し、地域医療の一翼を担いたいと思っています。そこで院長、各科部長、そして地域医療支援室のスタッフで、地域の医療機関に出向き、顔の見える関係をつくるよう心掛けています。その成果の一つとして、最近では、紹介率80%、逆紹介率65%に達しています。

 紹介いただいた患者さんに関しては、しっかり情報をお伝えしています。入院が長期になる場合には、数回にわたって連絡をします。外科であれば、手術した時、退院した時、病理結果が出た時など。「この病院に送って大丈夫」と思っていただきたいですね。

 救急医療については、4~5人の当直体制を整え「断らない救急」に取り組んでいます。その結果、救急の応需率は年々上昇。ただし、小児科は人員が不足しているので、2次救急のみの対応です。

 病院経営は簡単ではありませんが、黒字化できたら職員に還元したいと思っています。患者さんに気持ち良く接するためには、職員の職場環境をより良いものにしていく必要があります。

 職員が「ここで働いて良かった」と思える病院とは、自分の家族が病気になった時に、「ここで治療を受けさせたい」と思える病院だと考えています。黒字経営を実現し、職員が幸せになることが、結果として患者さんのためになると信じています。

独立行政法人国立病院機構 西埼玉中央病院
埼玉県所沢市若狭2―1671
☎04―2948―1111(代表)
https://nishisaitamachuo.hosp.go.jp/

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