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高度急性期、救急を強化 新名称で5月開院

高度急性期、救急を強化 新名称で5月開院

市立島田市民病院(5月から島田市立総合医療センター)
静岡県島田市野田1200―5 ☎︎0547―35―2111(代表)
https://www.shimada-hp.shizuoka.jp/

 静岡県中西部に位置する志太榛原地域の中核病院として、救急や急性期医療を担う市立島田市民病院。5月には「島田市立総合医療センター」としての開院が控えている。循環器内科医で病院事業管理者の青山武氏に、新病院の概要と今後の展望について聞いた。

◎免震機能、より迅速な救急対応を重視

 市立島田市民病院は、約10万人が暮らす島田市で唯一、入院受け入れが可能な急性期病院だ。建物が老朽化する中、災害拠点病院として地震への備えを強化するため、敷地内に免震構造の新病院を建設する。新名称は、公募で決まった。

 新病院は駐車場だった場所に建設され、現在の5階建てから、屋上にヘリポートを備えた7階建てに。病床数は地域の医療事情を鑑みて急性期病棟405床、回復期リハビリ病棟は増床して40床にし、現病院の1割減となる合計445床で、療養病棟は設置しない。一方、高齢化に伴い地域で不足している透析ベッド数は増床予定で、体への負担が少ない腹膜透析にも力を入れていく。

◎動線確保で一分一秒でも早い治療を

開放感のあるエントランスホール(Shimadaプラザ)

 2次救急医療機関として、迅速な治療や入院が必要な急患に24時間365日対応できる体制を整えている。新病院では、救急と急性期機能をさらに強化する。

 「2020年度は、救急搬送数は若干減っていますが、例年は年間4000台を超える救急車を受け入れています。新病院にはハイケアユニットを設けて、これまで循環器内科や脳外科などに分散していた重症患者を一元管理していく予定です」

 屋上ヘリポートと1階の救急センター、関連する診療科は救急専用エレベーターで垂直に結ばれ、途中階には手術室やハイケアユニットを配置。効率的な動線を確保し、スムーズな治療につなげる狙いがある。近隣の公園に着陸していたドクターヘリも、屋上に着陸させて時間短縮を図る。

 同院は、日本脳卒中学会の一次脳卒中センターコア施設の認定を受けており、血栓溶解療法やカテーテルによる血栓回収治療も可能。 心筋梗塞患者が病院に到着してから閉塞した冠動脈の血流再開までにかかる時間でも平均60分以内を達成するなど、救命率の向上に努めている。近隣施設の循環器内科医不足が続いているため、「病病連携」として患者を受け入れることも多いという。

 「心筋梗塞は10分の違いが予後に大きく影響します。血管系の病気は待ったなしで、広域搬送では時間がかかりすぎるので、近隣の患者さんはできれば全員受け入れたいと考えています」

 放射線治療装置、MRI、CTなどは最新モデルを導入し、強みをさらに生かしていく方針だ。

◎地域に貢献できる病院を目指して

 がん治療については、2016年に内視鏡手術支援ロボット「ダビンチXi」を導入し、低侵襲手術に積極的に取り組む。現在は前立腺がんや腎臓がん、膀胱(ぼうこう)、胃がん、肺がんの手術に使用し、今後は直腸がんにも使用する。

「新病院でも『断らない医療』を実現したい」と話す
病院事業管理者の青山武氏

 2020年2月には、第2種感染症指定医療機関としてクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の新型コロナ感染患者を受け入れた。総合内科の医師と感染管理認定看護師を中心に、患者の入院や帰国者・接触者外来(現在は発熱外来)でのPCR検査を行っている。地域医療支援病院として、現在も地域の医師と緊密に連携を取り、広報誌で最新の診療内容を周知している。

 新病院で目指す姿に、明確なビジョンを描いている。「医師をはじめ、スタッフに繰り返し伝えているのは『断らない医療』を実現すること。医療資源には限りがあり、医師にも働き方改革が求められる潮流もありますが、優先順位をつけながら救急車や診察依頼を断らないという姿勢を常に主眼に置いていきます」

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