九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

香川県医師会 会長 久米川 啓

香川県医師会 会長  久米川  啓

 新年明けましておめでとうございます。皆さま方におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 2020年は新型コロナウイルス感染症に明け暮れた年でしたが、同時に全世界が医療に最も関心を寄せた年にもなりました。欧米の一部の国では医療崩壊が現実のものとなりましたが、わが国では、感染者数・死者数とも他国と比べ桁違いに少なく、現在のところ何とか全ての患者さんに必要とされる治療が行われています。

 元来、日本人は清潔好きで日頃から手洗いの習慣があり、マスクの着用にも抵抗はなく、公衆衛生の意識が高いことが大きな要因と考えられますが、世界に冠たると言われた「国民皆保険制度」が整っていたこともその理由と思われます。

 アメリカなどでは医療を受けることのできない患者から感染が広がったとも言われています。しかし、その国民皆保険制度も少子高齢化のあおりを受け存続が危うくなってきていることは皆さまご存じの通りです。数年来、国は「」を策定し、将来人口推計をもとに必要となる病床数を推計した上で、病床の機能分化と連携を進め、効率的な医療提供体制を実現しようとしてきました。要するに病床の削減を図ってきたわけですが、新型コロナの流行に伴い、一転、空床確保を医療機関に要請した結果、看護師を中心に人員不足が露呈し、国はその対応に追われています。

 やはり国が推し進めてきた医療政策には無理があったわけで、規制改革会議ばかりでなく、現場の声を届ける必要があります。幸い現在、国民の民意は医療現場に傾いており、コロナ後の医療提供体制を変えさせる大きなチャンスと捉えるべきです。

 コロナ禍の後、どのように医療が変わって行くのか判然としませんが、これからも日本の国民皆保険制度の存続を訴え続け、患者さんに寄り添った医療を続けていかねばなりません。医師会としてもそのことを忘れることなく医療に向き合ってまいりますので、皆さま方の変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 今年こそ皆さまにとりまして、穏やかで良い年でありますよう祈念いたしまして新年のごあいさつとさせていただきます。

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