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顔の見える関係づくり 県北地域の医療に貢献

顔の見える関係づくり 県北地域の医療に貢献


院長(てらお・きみなり)

1983年熊本大学医学部卒業。宮崎県立延岡病院産婦人科部長兼医療連携科部長、
同副院長兼医療安全管理科部長などを経て、2019年から現職。

 宮崎県北地域で医療の中核を担う宮崎県立延岡病院。2019年4月に寺尾公成院長が就任し、時を同じくして心臓脳血管センターがスタートした。同センターのこれまでの取り組みや課題、病院運営のビジョンについて聞いた。

─院長就任からの取り組みについて。

 就任に当たっては「三位一体」を掲げ、〝医師の働き方改革〟、〝医療人の確保〟、〝医療連携〟に、積極的に取り組んできました。

 〝働き方改革〟は、新型コロナウイルス感染症の影響で停滞していると思わざるを得ないところですが、時が進めばいやが上にも進めていかなければなりません。〝医療人の確保〟問題はなかなかはかどらないのが現状。タスクシェアなどの概念は働き方改革にもつながるので、医師だけでなくメディカルスタッフを充実させることが重要になります。

 2019年10月に、医師とリハビリスタッフが一緒になって運営を考えるリハビリテーション運営委員会を設置しました。2020年4月からは他職種にも広げ、さまざまな機能充実を図っています。また、同様に臨床工学運営委員会も立ち上げました。各部署においてスタッフを充実させ、タスクシェア、タスクシフトも含めて鋭意進めているところです。

 〝医療連携〟については、医科・歯科の開業医の方々に呼びかけて「連携の集い」を開催しました。重要なのは「face to face」「voice to voice」の関係です。当院は医療過疎の地域にあるため、1〜3次医療の体制を開業の医療施設と連携して構築する必要があります。緊密な連携を取るためにこうした機会を、今後も大切にしていきたいと思います。

─心臓脳血管センターの現状は。

 2019年3月に竣工し、同年10月には2室目がスタートしました。

 当初は1部屋だったことで、稼働している最中に心筋梗塞などの救急搬送があると十分な救命ができない可能性がありました。そのため長時間に及ぶ心臓カテーテル手術の実施が難しいこともあったのですが、2室体制となり可能となりました。これは、当院として画期的な変化です。救命救急センターに隣接する位置に設けたことで、院内連携も非常にスムーズで、実際に救命につながった例もあります。

 さらに、現在は「第三の部屋」と仮称しているハイブリッド手術室を計画中。この3室がそろって初めて心臓脳血管センターの完成と言えます。アブレーション治療やTAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)の施術のほか、近隣地域で脳梗塞が発生した場合に、血栓溶解をしながら当院へ救急搬送し、引き続き血栓回収療法を施行することも可能になります。宮崎県北地域の医療の充実のためにも、早く着手したいと思っています。

─病院運営について。

 2020年度のDPC標準病院群における機能評価係数Ⅱが0・1446で、全国4位となることができました。これはコスト意識、経営意識が職員に浸透して細かな要素を積み重ねてきたことの成果だと思います。こうした健全経営がモチベーションアップになり、それが経営改善につながるという相乗効果が表れています。

 また、院内においても「face to face」と「voice to voice」の関係を大切にしています。まずは管理職が集まる週1回の「管理運営会議」、各部署長が集まる月1回の「全体科長会議」、さらに、年1回の部署長や看護師長から私が直接話を聞く「院長ヒアリング」などを実施しています。

 互いに顔が見える関係を構築し、現場の声を直接聞き、ニーズを素早くくみ取ることで、さらなる運営の改善につなげていきたいと思います。

 〝医療とは、理路整然とした科学と心溢(あふ)れる情熱の融合である。〟これが私のモットーです。

宮崎県立延岡病院
宮崎県延岡市新小路2─1─10
☎0982─32─6181(代表)
https://nobeoka-kenbyo.jp/

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