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連携を強化し地域医療の中核を担う

連携を強化し地域医療の中核を担う


病院長(しのづか・のぞみ)

1985年埼玉医科大学医学部卒業。米ジョンズ・ホプキンス大学移植血管外科、
埼玉医科大学病院副院長、同大学副医学部長などを経て、2020年から現職。
同大学消化器・一般外科教授兼任。

 埼玉県西部の中核病院として、地域医療を担っている埼玉医科大学病院。2020年8月、病院長に就任した篠塚望氏は、病院の強みを生かしつつ、他の医療機関との連携なども強化することで、地域における「最後の砦(とりで)」としての役割を果たそうとしている。

若い頃の経験が財産に

 千葉県出身。父親は開業医、母親も医師という家庭に育った。「両親の仕事を間近に見て、医師を目指そうと考えました。ただ、最初は葛藤や反発もあり、具体的に進路を決めたのは高校生の頃だったと思います」

 埼玉医科大学卒業後は、同大学病院第一外科に入局する。当時は、1週間ほど病院に泊まり込む日々が当たり前だったという。「患者さんを一生懸命診るという意味で、かなり鍛えられたと思います」

 さらに医師として、人間として成長する機会が訪れる。1993年の米国ジョンズ・ホプキンス大学への留学だった。

 「所属先は決まっていましたが、それ以外は何も知らないまま渡米。英語もよく分からず、実験も勉強も分からない状態からのスタートとなり、慣れるまでに数カ月かかりました。相当苦労しましたが、今では大きな経験だったと思います」

地域での使命を果たす

 その後、埼玉医科大学・同大学病院でキャリアを積み、2020年8月、病院長に就任した。最初に掲げた目標は、〝地域における病院の役割〟を明確にすることだ。

 「特定機能病院として、先進的かつ高度な医療を提供すること。同時に地域の中核病院として、どのような疾病にも対応すること。そして、これまで以上に地域の医療機関と連携したいと考えています」

 また、埼玉医科大学グループには、国際医療センター、総合医療センター、かわごえクリニック、丸木記念福祉メディカルセンターがある。これら各施設との連携も重要だと語る。

 「距離的に近い国際医療センターとは診療内容を分担し、二つの病院で一つのメディカルセンターを形成しています。今後は、グループ内の施設との連携も密にしつつ、マンパワーが十分でない施設に対しては、お互いにカバーし合える関係性を構築したいと思っています」

新型コロナ対策 課題解決に向けて

 新型コロナウイルス感染症の影響が拡大している中、病院長に就任。現状の課題としてまず挙げたのは、経営に関するものだ。

 「当院は感染症指定病院で、夏ごろまでは多くの陽性患者を受け入れていました。それに伴い、患者さんが受診を控え、病床稼働率などが低下。経営面で苦戦を強いられてしまい、その分を取り戻すのが喫緊の課題です。今後、患者さんを増やすためには、やはり地域の医療機関との連携強化が大きなテーマになるでしょう」

 もう一つの課題は、院内での連携だという。

 「現状、多職種連携が万全ではないと感じています。これからは医師、看護師、栄養士、薬剤師などが一堂に参加するミーティングを開催するなど、職種間のコミュニケーションを強化する施策を考えています」

患者優先の病院へ

 理想の病院像は「いろいろ探っている段階」だと言う。だが、ベースとなるものは明確に見据えている。〝患者さん優先の病院〟であることだ。

 「当たり前のことですが、実際に患者さんの目線に立って行動できているかどうか。私自身も含め、職員全員が改めて考えなければいけません。医療機関に対する世間の見方は日々変化しています。これらを機敏に感じ取り、職員全体の意識を向上させながら、理想に近づきたいと思います」

埼玉医科大学病院
埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38 ☎️049ー276ー1111(代表)
http://www.saitama-med.ac.jp/hospital/

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