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藤枝市立総合病院 創立70周年

藤枝市立総合病院 創立70周年

AI問診の実証実験も常に進化し続ける病院へ

 藤枝市立総合病院は、戦後の復興期から現在に至るまで、時代と地域のニーズに応えて続けてきた。70周年を迎えた今、院長の中村利夫氏は「次の10年」を見据え、地域医療連携や医師の働き方改革などに着目。新たなニーズにも対応したいと語る。

―これまでの歩みは。

 1950年3月に開業した共立志太診療所がルーツです。当時、この志太榛原医療圏には病院がなく、住民の強い希望によって設立されたと聞いています。その後、同年6月に共立志太病院と名称を変更して開院。6科、50床からのスタートでした。

 以降、時代の経過と共に病院も発展し続け、1958年には総合病院の認可を受けて藤枝市立志太総合病院となります。1995年には郊外へ新築移転。藤枝市立総合病院と名前を改め、現在の形になりました。

―現在の主な特徴は。

 がん診療、救急医療、地域医療連携の三つを当院の大きな柱と捉えています。

 がん診療に関しては、2020年3月に地域がん診療連携拠点病院(高度型)に指定されました。これまで以上に充実した医療を提供するため、現在、腹腔鏡手術やロボット手術などに特化した低侵襲手術室を二つ増築中です。加えて、緩和ケア病棟やゲノムセンターの新設も進んでおり、これらの取り組みでがん診療の強化を図ります。

 救急医療の面では2017年4月に救命救急センターに指定され、志太榛原医療圏では初の3次救急を担う施設となりました。現在、センターには6人の救急専従医が在籍し、受け入れ準備や初期診療などに当たっています。

 地域医療連携では、「地域医療連携室」が中心となり、紹介患者さんの入院から退院後までのフローを作成。退院後の調整が必要な場合は地域の医療・介護施設と連絡を取り合っています。

 当院には、院内に地域医師会の出張事務局(病診連携室)があります。そのため、連携室と事務局のスタッフが密に連携することができ、開業医の先生とも円滑に連絡が可能。これは大きな強みですし、患者さんの安心にもつながっています。

―今後の展望は。

 救急外来を対象にして、2020年6月からAI問診の実証実験を開始しました。患者さんは専用のタブレット端末を使い、簡単な質問に答えます。それをAIが分析し、電子カルテに反映。医師は事前に患者さんの状態を確認でき、患者さんにとっては待ち時間の短縮にもつながります。

 高齢の患者さんでも操作しやすく、評判は上々です。いずれは他の診療科にもAI問診を導入することを検討しています。

 全国的な人口減少・少子高齢化は避けられず、今後は「病院完結型」よりも「地域完結型」の医療が求められるでしょう。今まで以上に地域の医療施設との連携を深め、高齢者の皆さんが地元で暮らし続けられる体制を構築していきます。

 医師の働き方改革も進めます。当院には約150人の医師がいますが、さらに増員し、就業時間のバランスを取りたい。同時に、特定行為看護師や医療クラークも増やし、医師の負担軽減に努めます。

 80周年に向けて、変化が必要な部分はますます出てくるでしょう。職員と共に考えながら、これからも地域に必要とされる病院でありたいと願っています。


静岡県藤枝市駿河台4―1―11 ☎054ー646ー1111(代表)
https://www.hospital.fujieda.shizuoka.jp/

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