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脳卒中に特化し刷新 新たなスタイルに挑む

脳卒中に特化し刷新   新たなスタイルに挑む

医療法人同愛会  サンテ溝上病院
溝上 泰一朗 理事長・院長(みぞかみ・たいちろう)
2003年久留米大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター、福岡大学筑紫病院、
佐賀県 医療センター好生館、副島病院(現:サンテ溝上病院)理事長などを経て、2021年から現職。

  フランス語で健康を意味する「サンテ」を病院名に掲げ、脳卒中に特化してリニューアル した「サンテ溝上病院」。時代のニーズに応えるために新しい病院のスタイルを模索する溝 上泰一朗氏に、その思いを聞いた。



―名称変更、リニューアルをした経緯は。

 私は佐賀県出身で、久留米大学医学部を卒業してから脳神経外科医として東京、福岡、佐賀の病院で、脳卒中のカテーテル治療を専門に行ってきました。

 ここ5年ほどの間にカテーテル治療は目覚ましい進歩を遂げています。技術の進歩や時代のニーズに合わせた新しいスタイルの病院の在り方を模索していたところ、後継者を探していた80年以上の歴史を持つ副島病院から声を掛けてもらったのが縁で、2020年に引き継ぎました。その後、院内設備を大幅に改修するとともに、今春、「サンテ溝上病院」と名称変更しました。

 当院は、「『健康に老いる』ことをお手伝いする」をコンセプトにした脳卒中治療に特化した75床の病院です。高齢化が進行している現在、ある日突然発症する脳卒中は誰にでも起こりうる病気で、「健康に老いる」ことの妨となります。19年に「・循環器病対策基本法」が施行されたことが示すように、脳卒中は国をはじめ地域社会全体で対応していかなければならない病気で、患者さんへの手厚いサポートが求められています。

 私は長い間、脳神経外科医として急性期医療の現場に携わってきた経験から、今後も増えていくであろう高齢者の脳卒中疾患に対応するためには、専門医による「脳卒中チーム」を中心とした病院づくりをする必要があると感じてきました。前任地の同僚や大学の同級生に実現に向けた熱い思いを伝え、賛同してくれた私と同世代の医師たちとともに、ベンチャー企業のような気概で新しいスタイルの病院としてスタートを切りました。

―病院の強みは。

 脳卒中の治療では、発症 直後の急性期医療に続いて、 回復期から生活期までのリ ハビリテーションも非常に 重要です。当院では私を含 む3人の専門医による「脳 卒中チーム」を中心に、リハビリを担う整形外科、、血管外科と連携 しながら、院内で一貫した 脳卒中治療を行うことがで きる体制を整えています。

 急性期、回復期それぞれ のフェーズを専門の医療機 関で担うのが一般的な流れ ではありますが、あえて脳 卒中治療の入り口から出口 までワンストップで診てい こうという新しいチャレン ジをしています。

 その体制を実現するために、リニューアルに当たっ て集中的にリハビリを行う ことができる回復期リハビ リテーション病棟と外来向 けのリハビリテーションセ ンターを新設しました。MR IとCTも新しいモデルを 導入した他、カテーテル治 療で血管造影検査ができる DSA(血管撮影装置)の導 入も予定しています。 また、血管外科では女性 に多い下肢静脈瘤(りゅう) に対するレーザー治療も 行っています。

今後の展望は。

 カテーテル治療の進歩によって、以前は脳卒中で亡くなったり、寝たきりになってしまったりしていたケースも治るようになりました。

 これは素晴らしいことですが、われわれの最終的な目標は、脳卒中にならないよう予防をすることです。そのために健康診断や脳ドックを通じて、生活習慣病などを予防する指導や啓発活動に努めていきたいと考えています。

 脳卒中に特化した病院として急性期から回復期までワンストップで診ることを目指す以上は、救急への対応も避けて通ることはできません。

 24時間の受け入れ体制を構築することや人員配置などクリアすべきハードルは高いですが、なんとか知恵を絞ってシステムを確立し、実現していきたいと思っています。


サンテ溝上病院
佐賀市大財1―6―60
☎0952―24―5251(代表)
https://sante-mizokami.com/

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