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職員のやりがいを生かすためのより良い環境づくり

職員のやりがいを生かすためのより良い環境づくり

国家公務員共済組合連合会 北陸病院
病院長(ますなが・たかはる)

1983年新潟大学医学部卒業。金沢大学医学部附属病院(現:金沢大学附属病院)、
国家公務員共済組合連合会北陸病院副院長などを経て、2019年から現職。

 金沢の観光地から少し離れた、住宅街に所在する「北陸病院」。増永高晴氏が入職したのは1993年。副院長を経て2019年4月、病院長に就任となった。長年にわたり、北陸病院とともに歩んできた中で、これから取り組むべき課題とは。

働きやすい環境が信頼につながる

 「患者さんが〝この病院ならまた来たい〟と思ってくれる病院をつくりたい。そのためには、まず職員の働きやすい環境を整えることが大切だと考えます」

 北陸病院での勤務のうち、9年間は副院長を務めた。副院長時代から「病院は、職員一人ひとりの集合体」を信念とする。「経営を安定させた上で、職員がやりたいことができ、それが病院経営にもプラスになれば」と考えてきた。病院長になってからは、その思いを前面に出している。

 ただし、職員がストレス過多の状態で働いていると、それがうまくいかない。働きやすい環境があるからこそ「患者さんのために」と自発的に動くことができるようになるという。

 現場の声を吸い上げたいと願い、病院長就任と同時に「小さなチャレンジサポート委員会」をつくった。担当は、女性医師を中心とした職員3~4人。病院内は部署の細分化が進み、垣根を越えての連携が難しい中での、まさにチャレンジだ。「試行錯誤も多い段階ですが、うまく稼働すれば、働く環境の向上につながっていくと思います」

 これらの取り組みが評価され、所属する国家公務員共済組合連合会グループで全国を対象に毎年行っている「職員満足度調査」において、北陸病院は長年上位にランクイン。職員定着率も安定している。

消化器内科医として今も現場に

 増永病院長は、両親が薬剤師の家庭で育った。さらに、兄弟が長く病を患っていたという環境もあり、次第に医師の道を考えるようになったという。

 消化器内科を選択したのは「手が不器用で、外科よりは内科かなと(笑)。ただ内視鏡が好きで、不器用ではあるのですが、うまくなりたいと努力し続けてきました。直接見て、診断できる、内視鏡で治せるものは自分で治せるところが、何といっても醍醐味です」

 今でも現場に立つ。その中で大切にしてきたことがある。

 「相手をよく見ることです。言葉の奥にある本当の気持ちまでを理解し、お互いが分かり合えるようにするためにどうするのか。患者さんにも職員にも、その思いで接しています」

病院長として経営安定に取り組む

 職員に生き生きと働いてもらいたい。でもそれには経営の安定も不可欠だ。

 「副院長時代から臨床と経営の両輪で仕事をしていますが、やはり病院長となると経営へのウエートは大きくなる。黒字経営を維持するための取り組みが必要になってくると思います」

 北陸病院の地域では、患者の高齢化が進み、認知症患者も増加している。そこで2019年に認知症看護認定看護師の資格を取得した看護師を中心に「認知症チーム」を結成。精神科医による専門の対応が必要な場合には、近隣の提携病院から精神科医が派遣される仕組みを確立している。

 また、スポーツ外来を担う整形外科も強みだ。

 「安静にして時間をかけるというのが通常の整形外科の治療ですが、スポーツ外来では〝○月の大会までに治したい〟という目標があります。整形外科とリハビリとの両輪で対応に当たり、これまでに一定の成果を出しています」

 独自の診療科目とスキームで経営の安定を図り、職員の働きやすさにも気を配る。増永病院長のチャレンジは続いていく。


金沢市泉が丘2―13―43 ☎076─243─1191(代表)
https://www.hokuriku-hosp.jp/

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