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細やかなリハビリを都心で在宅、社会復帰の支えに

細やかなリハビリを都心で在宅、社会復帰の支えに

一般社団法人巨樹の会 五反田リハビリテーション病院
松谷 雅生 病院長(まつたに・まさお)

1968年東京大学医学部卒業。
東京大学医学部助教授、埼玉医科大学教授、同大学国際医療センター病院長などを経て、
2016年から現職。

 住み慣れた都心を離れることなく、充実したリハビリテーションを。五反田リハビリテーション病院は、アクセスの良い都心部できめ細かなチーム医療を実践し、高い在宅復帰率を誇っている。松谷雅生病院長に、病院の概要と今後の展望を聞いた。

─病院の特徴は。

 JR五反田駅から徒歩8分と、都心部にある回復期リハビリ専門病院です。品川区には大学病院を含めて急性期病院が多数あり、当院は脳卒中や大腿骨骨折などの患者さんを引き受けて在宅復帰のお手伝いをしています。

 入院患者の約85%は品川区と近隣の大田区、目黒区、港区在住の方、残り10%は4区以外の東京都内の方。入院患者の平均年齢は78〜80歳で、都会に住んでいる方は高齢であっても活発に動く元気な方が多く、その分、骨折なども多い印象です。

 交通機関へのアクセスが良い立地で、お見舞いに来やすいことが大きな特徴ですが、現在は新型コロナ感染症への対応で面会をお断りしています。本人とご家族、医師、看護師といった関係者全員で面談を行うことも難しいです。患者さんにとって、家族の支えや励ましは大きな力になりますから、入院中の様子をどう家族に伝えるかは全ての病院の課題の一つだと認識しています。

 当院では、家族との面談時に患者さんが訓練する様子を動画で見せるほか、事前申し込みがあれば院内で動画を視聴できる仕組みを運用しています。

─高い在宅復帰率を維持している理由は。

 2015年の開院以来、在宅復帰率は93~94%を維持しています。これは、より質の高い医療とケアの提供を目指して240床に対して199人と多くの専門スタッフを配置し、リハビリを国が定める時間の上限まで実践している結果だと考えています。

 また、院内には約700平方㍍の広々としたリハビリ室があり、歩行訓練や階段昇降、基礎体力の向上を行います。基礎疾患の有無や体力によっては、病棟内のスペースを使用し、ベッドの上で練習を始める方もいます。患者さんに合わせて最も負担が少なく、より効果的なリハビリを行っています。

─今後力を入れる分野は。

 脳卒中の頻度は高齢者になるほど高くなり、当院でも脳卒中患者の90%以上は70代以上の方です。そして残り約10%の60代以下の方には、仕事をしている人もいらっしゃいます。

 そこで、脳卒中などの脳疾患による症状がそれほど重くはなく、なおかつ仕事復帰を望まれる方に対し、その道筋をつける「就労支援リハビリテーションプログラム」を行っています。

 仕事に復帰するための条件は3点あり、まずは家の中のことが自分で全てできることが大前提です。2点目は、都内を通勤しなくてはいけないので、平均70分の通勤に耐えられる歩行能力とスタミナがあること。

 3点目は、仕事に復帰した際、定められた時間内に必要なことを間違わずにできること。当院では高次脳機能について評価を行い、弱い部分を集中して鍛えます。例えば聴覚的な情報が抜け落ちやすい場合、電話による聞き取りが苦手になる場合もあるため、退院時には「電話で聞いた注文内容は、先方にメールで確認しましょう」といった具体的な方法をアドバイスします。

 また、脳神経外科の専門医が4人いるので、化学療法中の脳腫瘍患者のリハビリも受けられます。今後も、元気に自宅へ戻ってもらうという基本は変わりませんが、仕事復帰を可能にするというプラスアルファにも力を入れていきたいと考えています。

 70代半ば、80代の方でも、仕事に復帰したいという方はいます。リハビリの立場から就労できる能力を評価することで、患者さんに自信を持っていただくことができればと思っています。

一般社団法人巨樹の会 五反田リハビリテーション病院
東京都品川区西五反田8─8─20
☎03─3779─8820(代表)
http://www.gotanda-reha.com/

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