九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

第7回筋ジストロフィー医療研究会 One-to-Zillion Myology ―筋学の叡智を患者のもとへ―

第7回筋ジストロフィー医療研究会 One-to-Zillion Myology ―筋学の叡智を患者のもとへ―

 第7回筋ジストロフィー医療研究会が、7月31日(金)・8月1日(土)に名古屋大学で開かれる。第6回日本筋学会学術集会と初の合同開催でもあり、臨床と基礎研究の連携を深める好機ともなりそうだ。大会長の久留聡氏に概要と意気込みを聞いた。

日本筋学会学術集会との合同開催

 本研究会は、筋ジストロフィーの臨床に携わる医師、メディカルスタッフの情報交換と懇親の場を設けようと、2014年に第1回が開かれました。今回は、基礎研究が中心の「日本筋学会学術集会」と初めての合同開催となります。

 日本筋学会の代表世話人が、名古屋大学の先輩であり、同じ脳神経内科の門下でもある大野欽司教授でしたので、こちらからお声がけさせていただきました。

 日本筋学会の「Zero-to-One Myology (無から紡ぎだす筋学の叡智)」という今回のテーマを受けて、本研究会は、「One-to-Zillion Myology (筋学の叡智を患者のもとへ)」を掲げました。何もなかったところから、基礎研究が作り上げてきた成果を、臨床の場でいかに有効活用できるかという思いを込めています。

期待の新薬登場の好タイミング

 近く承認される予定のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の新薬にかかる期待は大きなものがあります。DMDは筋肉細胞の骨組みを支える遺伝子変異が原因で、正常なジストロフィンタンパク質が産生されないことにより筋力が低下する遺伝性筋疾患です。今まではステロイド剤によって、歩行可能期間を半年から1年ほど延長するしか、有効な治療法はありませんでした。

 新薬はジストロフィンタンパク質を産生することによって、疾患の進行抑制と病態改善が期待できます。ただし、長期的な予後はどうなのか、治験では分からなかったことが今後は出てくる可能性があります。臨床で詳細に経過をみていく必要があるでしょう。

 新しく生み出された薬を、いかに臨床の場で活用していくのか。まさに今回の大会テーマと同じであり、プログラムにも反映させていきます。

多種多彩なプログラムで白熱した大会に

 目玉は、新薬の開発過程や今後の新薬について。初日に合同パネルディスカッションを行います。特別講演は、新薬を製薬会社と共同開発した国立精神・神経医療研究センターの武田伸一理事が登壇されます。

 また、本研究会の立ち上げに尽力され、第1回の大会長でもあった国立病院機構東埼玉病院元院長の川井充先生をしのぶ「メモリアルレクチャー」も開催します。

 2019年に好評だった「臨床医による症例検討会」も実施します。また、「今さら聞けない筋ジストロフィー」と題して、福祉制度の話など、臨床医が知っておくべきトピックスを専門家に解説していただきます。

 呼吸管理や栄養管理などの多職種連携について、いろいろな病院の事例をパネルディスカッション形式で発表していただくことも予定しています。中堅・若手の研究者の方に、自分で見つけたテーマで発表していただく後進育成のためのプログラムも開く予定です。2019年は活発な意見交換がなされました。

 CTやMRIの画像診断で、客観的に筋肉の評価を測る私の専門研究も発表できればと思っています。タニタとコラボレーションした体脂肪や体組織を測ることのできる体重計から得たデータを、筋ジストロフィーの患者さん用に活用する研究も発表したいと考えています。

 今回は新薬登場というタイミングで、基礎研究と臨床が、今まで以上に連携が求められる状況で開かれます。白熱した実りある大会にしたいと考えています。

研究会の主なプログラム(予定)

●7月31日(金) 特別講演「新薬について」
武田 伸一氏(国立精神・神経医療研究センター)

●7月31日(金) 合同パネルディスカッション「新薬について」

●7月31日(金) メモリアルレクチャー
「国立病院機構東埼玉病院元院長の川井充先生をしのぶ」

会期:7月31日(金)・8月1日(土) 
会場:名古屋大学野依記念学術交流館(東山キャンパス)
事務局:独立行政法人国立病院機構 鈴鹿病院  316-kanrika@mail.hosp.go.jp
学術集会HP:http://pmdmr.umin.jp/

この記事を読んだ方は他にこんな記事も読んでいます

最新の記事情報が取得できます

Twitter

「いいね!」ボタンを押すと、最新情報がすぐに確認できるようになります。

Instagram

フォローする」ボタンを押すと、最新情報がすぐにツイート上で確認できるようになります。

Instagram has returned invalid data.

コメントはこちらから

メニューを閉じる