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第67回日本臨床検査医学会学術集会 人工知能(AI)時代の臨床検査

第67回日本臨床検査医学会学術集会 人工知能(AI)時代の臨床検査

 11月19日(木)〜22日(日)、アイーナ(いわて県民情報交流センター)にて「」が開催。人工知能(AI)と臨床検査のあり方について論議を深める。会長の岩手医科大学医学部臨床検査医学講座の諏訪部章教授に抱負を聞いた。

テーマに込めた思い

 臨床検査医学の発展は目覚ましいものがありますが、特に最近は「人工知能(AI)」の技術の活用が急速に進み、臨床検査の分野でも応用されています。2016年、米国IBMのAI「ワトソン」が、診断が難しい白血病のタイプを見抜いたことは衝撃的でした。

 かつて1990年代に、それまで臨床検査技師が試験管を振って、いわば人の手で分析をしていたものが機械化され、臨床検査技師などの役割がどうなるのか、議論になることがありました。その後、臨床検査技師はただ検査するだけでなく、さまざまなチーム医療の実践を通じて患者さんと接する機会を増やし、認知度を広げてきました。しかし、今後AIの技術によって、私たち臨床検査に携わる医師や臨床検査技師の役割が、どう変化するのかは未知数です。この大きなテーマに参加者の皆さんと一緒に向き合い、考えていきます。

AI活用の可能性を探る二つの特別講演

 特別講演を二つ企画しています。まず一つ目のテーマは「AIを用いた血液疾患のプレシジョンメディスン」。AIの技術は、ヒューマンエラーを減らすなど診断分野での活躍が期待されています。そこで「ワトソン」に、膨大な医学論文を学習させ、診断に役立てようという研究を進めている東京大学医科学研究所先端医療研究センター分子療法分野の東條有伸教授にお話しいただきます。

 もう一つは、東京慈恵会医科大学の中田典生准教授による、「画像診断のためのディープラーニング活用:特に米国と中国での臨床応用について」です。中田先生は画像診断を専門とされており、AIに画像を読み込ませて診断に生かされています。また、米国、中国などを中心にした海外の取り組みについてもお話しいただきますので、今後に生かせるヒントが多く見つかるでしょう。

会場に体験型「AI検査室」が登場

 AIは臨床検査の分野でどのように活用されていくのでしょうか。それをよりリアルに感じていただきたいと考え、今学会の注目企画の一つとして、体験型の「AI検査室」なる展示ブースを会場に設けます。ここでは、血液像や病理組織像が最先端のAI技術によってどのように白血病細胞やがん細胞と判定されるかなどを体験してください。

 生理機能検査の一つで肺活量を計測する呼吸機能検査があります。通常、臨床検査技師が、「息を吸って―、吐いて―」とそのやり方を示しながら、患者さんに実施していきますが、これを誘導するロボットが登場。実際に、肺活量測定を体感していただければと思います。

 また、弘前大学理工学部の笹川和彦教授に、「採血ロボット開発への挑戦 ―熟練採血手技の可視化の観点から―」のテーマで教育講演をお願いします。このロボットは、血管の位置を赤外線カメラによって推定。まだ、試作段階とのことですが、進捗(しんちょく)の状況を伺います。

 新型コロナウイルス感染症対策とし、今回は現地参加とウェブによるリモート参加の、いわゆるハイブリッド方式での開催となりました。会場内の感染対策はしっかりと整えますので、現地参加の方は安心してご参加ください。また、学会員以外の参加者も歓迎いたします。

学術集会の主なプログラム(予定)

●特別講演 「画像診断のためのディープラーニング活用:
特に米国と中国での臨床応用について」
11月20日(金)午後1時35分~同2時35分 中田 典生氏(東京慈恵会医科大学)
●特別講演 「AIを用いた血液疾患のプレシジョンメディスン」
11月21日(土)午後1時10分~同2時10分 東條 有伸氏(東京大学医科学研究所)

会期:11月19日(木)〜22日(日)
会場:アイーナ(いわて県民情報交流センター)
運営事務局:コンベンションアカデミア メール: jslm67@coac.co.jp
学会HP:http://jslm67.umin.jp/

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