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第13回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS/JOSSM meeting 2021) BREAKTHROUGH AND EVOLUTION

第13回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS/JOSSM meeting 2021) BREAKTHROUGH AND EVOLUTION

 スポーツ整形外科分野で運動器の治療や予防を議論する「第13回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)」が6月、札幌市で開催される。会長の出家正隆氏はテーマに込めた「前進」の実現に向け、若手に積極的に関わってもらう工夫を凝らしている。

新治療の検証、再生医療の方向性議論

会長 出家 正隆 氏
(愛知医科大学医学部整形外科学講座 主任教授)

 「JOSKAS/JOSSM meeting 2021」は、JOSKASと日本整形外科スポーツ医学会(JOSSM、第47回学術集会会長=稲垣克記・昭和大学医学部整形外科学講座主任教授)が合同で開く学術大会で、両組織ともスポーツ医学に関わる主要な学術団体です。

 整形外科領域は再生医療の広がりや手術支援ロボットなどの登場で、技術が日々進化しています。本学会での大きな目的は、ここ10年で臨床応用に至った新しい治療法の評価を行うことで、まだ応用に至っていないものについては、課題を洗い出したい。既存の治療では満足できていない点を、医師だけでなく理学療法士らも含めた幅広い視点で議論します。

 私は再生医療の技術がいくら進歩しても、例えば70歳の人が50歳の膝の機能を取り戻すのは適切ではないと思っています。左右の膝や心臓とのバランス、その人の生活や活動量に応じて、総合的にその人が満足できる動きを取り戻す治療をする。そのために何が必要なのかを考えていかなければならないということを会長講演で提言します。

若手登壇呼びかけ「ブレイクスルー」期待

 私の専門の膝前十字靱帯については、多施設研究で集まりつつある再建後の成績不良例の改善点を議論します。私の師匠の越智光夫・広島大学学長が開発した自家培養軟骨による治療は保険適用されて8年を迎えるので、これまでの動向を振り返ります。JOSSMは、運動連鎖から見た野球の投球障害を考えるシンポジウムを準備してくれています。

 今回は、若手に積極的に参加、体験してもらうことにこだわっています。ここ5年ほどの間に英語論文を執筆した30歳代後半から40歳代前半の医師に登壇を依頼しました。年を重ねるとどうしても固定観念にとらわれて「自分の方法が一番だ」と思ってしまいがち。テーマでもあるブレイクスルー(進歩、前進)には若い力が欠かせません。模擬骨を使った手技の指導や、若手が質問できる場も用意します。例えば「前十字靱帯再建後のスポーツ復帰は何が問題になるのか?」といった、現場で直面する素朴な疑問をぶつけてもらい、ベテランが教科書通りではなくざっくばらんに答える。そこからブレイクスルーが生まれることを期待しています。

合同開催で利点 海外からの参加も

 日本の整形外科医療レベルの高さを示すため、JOSKASは膝関節や関節鏡などの分野で詳細な議論を重ね、日本発の治療を世界に発信する役割を担っています。その目的のためにも発表資料は原則英語表記。新型コロナウイルスの感染拡大で出席がかなわない海外の研究者は、欧米はオンデマンド、中国・韓国はリアルタイムでウェブ講演をしてもらう予定です。

 JOSSMとの合同開催で重複していたテーマを集約し、学会出張の回数が制限されている参加者の負担軽減につながるなどの利点が生まれています。JOSKASでは例年、出身大学対抗の綱引き大会で懇親を図っていましたが、今回は感染防止対策のため、握力を競って静かに盛り上がる予定です。隔年で北海道開催にしていますが、梅雨がないため6月でも清々しい気候です。北海道や名古屋のご当地グルメも用意して、盛会にしたいと思います。

学会の主なプログラム(予定)

●基調講演「医師としてのリーダーシップ論」
6月17日(木) 越智 光夫(広島大学学長)
●特別講演「新規医薬品・医療機器 実用化への道しるべ」
6月17日(木) 藤原 康弘(独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事長)
●シンポジウム「breakthroughのためのACL損傷の治療戦略」
6月18日(金)                         ※敬称略


会期:6月17日(木)~19日(土) 会場:札幌コンベンションセンター
運営事務局:コングレ中部支社 メール:joskas-jossm2021@congre.co.jp
学会HP:http://www.congre.co.jp/joskas-jossm2021/

※情報は3月10日現在のものです。開催について最新の情報は学会HPでご確認ください。

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