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生活をずっと支える 地域密着型の病院へ

生活をずっと支える 地域密着型の病院へ

倉敷医療生活協同組合 総合病院水島協同病院
山本 明広 院長(やまもと・あきひろ)
1989年鳥取大学医学部卒業。
国立がんセンター(現:国立がん研究センター)中央病院、
総合病院水島協同病院診療部長、同副院長などを経て、2021年から現職。


岡山県倉敷市の水島地域の急性期医療を担う総合病院水島協同病院。院長の山本明広氏は、院内での診療だけでなく、「退院後」も重視し、地域住民の生活を長く支える体制の確立を目指している。


開業医らと勉強会介護の連携を強化

 2021年6月、院長に就任した山本氏が最初に掲げた目標は、介護分野における地域連携の強化だ。

 現在、総合病院水島協同病院の入院患者の約70%、外来患者の約50%を65歳以上の高齢者が占め、退院後開業医らと勉強会介護の連携を強化「ちょっと入院・ずっと在宅」合言葉新病院構想へ向けチーム力高めたいに介護を必要とする人は年々増加傾向にあるという。地域の事業者と連携を図ることで、退院後も安心して自宅で暮らせるようにケアを充実させることを目指している。

 目標達成に向け、大きなアドバンテージになるのが、地域の他機関が集う「連携の会」。開業医の他、介護・福祉施設からも参加者を募って定期的に勉強会を行っており、顔の見える関係を構築している。

 さらに、院内に設けた「地域連携・患者サポートセンター」では、7人の医療ソーシャルワーカーを中心として各施設の担当者とスムーズに連絡を取り合う体制を整えている。

 「当院は急性期医療を担うと同時に、患者さんの生活全般を支える使命があります。今後も介護関係の方々と協力しながら、地域密着型の病院として頑張りたいと思っています」


「ちょっと入院・ずっと在宅」合言葉

 以前から訪問看護・診療に取り組んでおり、その一環として、「気になる患者カンファレンス」を毎週実施している。一定期間通院を中断している患者らについて話し合い、状況確認が必要と判断した場合は、看護師が患者の自宅を訪問する。2020年度は17件の訪問を行い、救急外来につなげたケースが5件あった。

 グループ内の水島南診療所に看護師と医師を派遣し、周辺地域での訪問看護・診療を開始した。これまでは同院を退院した患者は診療所の医師に任せていたが、現在は入院中に病棟で担当した医師が往診している。

 地域連携を含め、これらの活動の先にあるのは「ちょっと入院・ずっと在宅」をキーワードとした医療体制の確立だ。「患者さんにはできるだけ早く自宅へ戻ってその人らしい生活を送っていただきたい」という思いを実現するために、「訪問看護や診療には引き続き力を入れていきます。職員に対しても、患者さんの生活を長い目で見守るような視点を持って、日々の診療に当たってほしいと思っています」と話す。


新病院構想へ向けチーム力高めたい

 医師人生の大半を同院で過ごしてきた。心強く感じているのは、長年ともに同院で働いてきた現副院長・日向眞氏の存在。大学の同級生でもあり、「卒業したら一緒に頑張ろう」と約束した日向氏が、院長になった今でも近くでサポートしてくれており、「大学時代の出会いに感謝ですね」と笑顔で語る。 

 現在、院内の全ての医師や各部署の責任者との面談を進めている。現状の課題を把握・共有し、改善につなげるのが主な目的だが、もう一つの大きな目的は、2026年の新病院建設計画に向けた準備のためだ。「具体的な場所や規模は未定ですが、まずは面談を通して一人一人と信頼関係を築いて、新病院の構想を皆で活発に議論できる環境をつくりたいと思っています」

 座右の銘は、「一人の百歩より、百人の一歩」。誰か一人が引っ張るのではなく、組織全体で役割分担をしながらチームとして力を発揮していくことが、働き方改革の実現にもつながると信じて、病院運営にまい進していく。



倉敷医療生活協同組合 総合病院水島協同病院
岡山県倉敷市水島南春日町1-1 ☎086-444-3211(代表)
https://www.mizukyo.jp/

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