九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

札幌医科大学附属病院 病院長 土橋 和文

札幌医科大学附属病院 病院長 土橋  和文

 2020年の年頭に際し、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。本年も、皆さまにとりまして安らかで幸多き年でありますようお祈り申し上げます。

 昨今、診療では、「異次元の効率的医療」「医療情報の爆発と制御不能」、研究では、「生命科学とIT科学の融合」、管理運営では、「、高額医療材料・薬剤と消費増税、新専門医と研修医制度への対応」などなど。かつては10年単位の変革が毎年押し寄せる。今年も難問山積となるだろう。

 このうち、IT産業革命による情報爆発と個別深化は明確となった。若者は書籍を読んでいない。健康問題がバラエティーショーないしテーマパーク化した。SNSにより情報は爆発・個別化し何が本筋か見えず語りにくくなった。画像診断は感知能力・記憶範囲を超え、AIは日常診療のダイナミズムを失色せしめた。シミュレーション装置は現実と仮想空間の垣根を越え、臨場感たっぷりだ。誰もが疑似体験に満足気である。逆に、人をつなぐ「絆」が見つからない。

 恩恵があるとすれば果たして誰のためか?若い人は楽しいのか?良質で均一な医療供給体制は維持できる?生物学的製剤と特定の新規薬剤で破綻?答えが定かではない課題との格闘の日々が続きそうだ。

 さて、当院および大学施設は、「文字通り」生まれ変わろうとしています。  大学本部棟、教育棟、附属病院と周辺施設は、竣工から四半世紀を優に超え、建て替えの時期を迎えていました。北海道命名150年の2018年7月、70年の歴史に新たな足跡を刻みました。西棟運用と旧棟改築の開始です。

 変革の骨子は、療養環境の大幅な改善、臓器別病床階層別配置によるチーム医療の場の醸成、将来を見据えたハイブリッドおよび手術支援ロボット手術室群の配置、高度救命医療および集中治療群の増改築、再生医療、精神科救急病棟などを担う病床群の設置、外来診療へのシフトとして日帰り手術の推進・化学療法室と内視鏡治療の拡充、リハビリテーションの充実、遺伝診療、卒前・卒後教育のスペース確保、事務群の改変、研究支援などです。

 これらの設備整備は施設の拡充のみならず、時代にあった優れた医療人の育成と新たな研究領域の展開と情報発信の新たな場になれば幸いです。完成まで今後3〜4年、工事による運用病床の減数などご迷惑をおかけします。併せてご協力とご理解をお願い申し上げます。

 本年もこれまで同様、当大学および附属病院へのご指導ご愛護を何卒お願い申し上げます。

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