九州医事新報社 - 医療・医学の〝今〟を伝えて62年

日本の医療をけん引 国際レベルの医療を

日本の医療をけん引 国際レベルの医療を

 大内 尉義 院長(おおうち・やすよし)
1973年東京大学医学部卒業、同第三内科入局。
東京大学大学院医学系研究科生殖・発達・加齢医学専攻加齢医学講座教授、
同大学医学部附属病院副院長などを経て、2013年より現職。


 港区虎ノ門は、国際色豊かなビジネスエリアだ。その中心地に所在する虎の門病院は、2019年5月に新病院をオープンさせる。地上19階地下3階。高さ約100㍍延べ床面積は旧病院の約1・5倍となる。国際レベルの病院を目指し、新しい「虎の門病院」がスタートする。

―新病院のオープンが間近ですね。

 新病院は、国際化に対応した病院を目指しています。背景にあるのは、ここ港区が大使館や外国人が多い土地柄であることと、当院が2020年の東京オリンピックに合わせて選定された10カ所の「オリンピック病院」の一つであること。最先端の医療設備を整えることはもとより、患者さんの多様なニーズに則した環境づくり、例えば個室化や、日本と異なる文化や習慣の患者さんにも安心して医療を受けていただける体制も構築します。

 さらに米国の国際医療機能評価機関(JCI)の認証を受ける準備も進めています。新病院のレイアウトも、このJCIの基準に沿っています。スタッフは、JCI認証を得るプロセスこそが国際化に向けての取り組みであると認識し、一丸となって準備を進めているところです。

 新病院は、災害医療においても重要な役割を担います。1階のエントランスは、災害時にはトリアージの拠点として活用し、多くの負傷者を受け入れます。また、周囲のビル施設と連携して帰宅困難者の保護などのネットワークも構築していきます。


―病院の特徴について。

  虎の門病院は、1958年の設立以来、日本の医療をけん引してきました。それは、歴代院長の強い思いのもと、豊富な臨床データを研究に生かし、常に新しい医療の開拓を進めてきた結果によるものです。

 例えば、冠動脈撮影法や腹膜透析の導入は、当院が日本で初めてですし、ホルモンの微量測定法は、当院の技術が今日の普及のベースとなっています。近年では、当院と密接な協力関係にある冲中記念成人病研究所の小林哲郎所長が、緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)を発見し、成因、診断および発症・進展阻止治療に関する研究で、昨年、日本医師会医学賞を受賞しています。

 このように、当院は一般病院でありながら、研究に対する意欲が高く、各科が日本でもトップクラスの医療を提供してきたのです。必然的に、患者さんが当院に期待するのは、日本における最高の医療の提供です。外科系では、低侵襲手術のパイオニアとして豊富な手術実績を誇り、内科系は優れた診断技術と最新治療で患者さんから高い信頼を得ています。

 患者さんからの信頼は私たちのモチベーションにもなっており、これからも最高の医療を安全に安心して提供できる医療を目指していきます。


―ご専門は老年医学です。高齢者医療の取り組みについては。

 2代目院長の冲中重雄先生は、当院において、日本で初めて臓器別の診療体制を実現されました。実は、日本で初めて東京大学で老年病学講座を開設された方でもあり、1950年代に、すでに日本の高齢化を予言されていました。

 私は当院に着任後、沖中先生の思想を体現化すべく「高齢者総合診療部」を立ち上げました。医師、看護師、薬剤師などで、横断的に高齢者を診る医療チームです。多職種で高齢者をトータルに診るというもので、診療部としては日本初の試み。この体制が成功すれば、全国にも広がり、高齢者医療の発展に役立つと考えています。まもなくオープンする新病院は、われわれが目指す医療を実現するために大きな力を発揮するでしょう。

 今後も日本の医療をけん引し、国際力の強化とともに、世界に新しい医療技術を発信していくことが、当院の役割であると認識しています。


国家公務員共済組合連合会 虎の門病院
東京都港区虎ノ門2―2―2
☎03―3588―1111(代表)
https://www.toranomon.gr.jp/

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