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新型コロナ対策と地域連携強化へ

新型コロナ対策と地域連携強化へ


会長(あない・けんのう)

1979年福岡大学医学部卒業。
鹿児島徳洲会病院、福岡大学病院心臓血管外科、北九州市立門司病院などを経て、
1998年引野口循環器クリニック開設。2020年から現職。

 2020年6月、北九州市医師会の新会長に就任した穴井堅能氏。目下の課題は新型コロナウイルス感染症拡大の対応だ。患者や住民との対話を糸口にして地域の連携も急ぐ。

新型コロナ対策で開業医によるPCR検査実施

 北九州市医師会は2020年9月、新型コロナウイルス感染症のPCR検査または抗原検査を各医療機関で実施するための集合契約を北九州市と締結した。

 会長に就任して、まず取り組んだのが新型コロナ対策だ。協力医療機関を増やすために行政と協力して検査マニュアルなどを作成し、9月中旬に配布。感染防止策、陽性者への対応などを詳細に示した。9月末には協力医療機関への説明会を開いたところ約300人の参加があった。

 協力医療機関は10月末時点で約160。「開業している医療機関は800ほどあるので、登録はまだ少ない状況です。これまでは病院が検査から治療まで担っていましたが、かかりつけ医で検査を実施できれば、病院は治療に専念できます。そのような役割分担が必要でないかと感じています」

 季節性インフルエンザの同時流行も懸念され、今後は、ガウンやフェースシールドなど感染対策に必要な医療資材の確保を、行政に働きかけていくという。

マニフェストを実行 医師会の連携強化

 北九州市内五つの区医師会と市内で唯一医学部がある産業医科大学の医師会が集まり、その行政折衝窓口として北九州市医師会が1962年に発足した。これは1963年に旧5市(門司、小倉、若松、八幡、戸畑)が合併して北九州市が誕生したことに由来する。

 各医師会との垣根をなくし、平等な立場で話し合える関係づくりを進めたいと考え、マニフェストの一つにも連携強化を挙げた。各区会長とのメーリングリストなどのホットラインを作り、新型コロナの対策協議にも役立てている。

 マニフェストには、産業医科大学との連携強化も掲げた。2020年8月には北九州市医師会理事会にオブザーバーとして参加してもらえるよう大学側に相談したところ、同大学病院の田中文啓病院長の参加がかなった。「医師会と大学病院が対話しながら解決できるきっかけになります」と期待を寄せる。

垣根をなくし共生社会づくりを

 コロナ禍にあって、新会長として取り組みたかった地域医療の問題が、後回しになってしまっている。「地域包括ケアシステムの構築など、重要な課題が進まない状況です。医療と介護、そして福祉活動がなければ地域包括ケアシステムは成りたちません。垣根をなくし、地域住民の方のコミュニティーに近づいていきたいと考えています」

 就任直前まで八幡医師会で会長を務めていた。ここで医師会と地域住民、社会福祉協議会などの福祉に携わる人たちとの勉強会開催に力を入れ、時にはホームレスを支援する市民グループの声にも耳を傾けた。市民センターで医師会が住民の健康づくりなどにアドバイスをする顧問医事業は成果の一つだ。「これらの事業を北九州市内の他の区にも広げていけたらと思っています。市民センターに来るのは元気な方たち。病院とはまた違った話ができて、医師との距離も近くなると感じています」

 地域住民のために何ができるのか―。仲間の話を聞きながらまとめ、良い方向へ進めていきたいと考える。「高齢の方はもちろん、難病や身体的・精神的な障害をお持ちの方などにもケアが届くように、医師会と地域とが連携しながら〝共生社会づくり〟を進めていくことが、会長就任にあたっての大きな目標です」

公益社団法人 北九州市医師会 
福岡県北九州市小倉北区馬借1ー7ー1 総合保健福祉センター7階(アシスト21)
☎093ー513ー3811(代表) http://www.kitakyushu-med.or.jp/

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