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新しく訪問看護と オーバーナイト透析をスタート

新しく訪問看護と オーバーナイト透析をスタート

医療法人 回生会 宝塚病院 
馬殿 正人 理事長・院長(ばでん・まさと)

1975年関西医科大学卒業、同附属病院第2内科入局。
2009年宝塚病院院長、2017年から現職。
日本内科学会総合内科専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医。

 地域に必要な医療を―。その方針をもとに、循環器疾患や脳血管疾患といった急性期医療を中心に運営する宝塚病院。市内の救急搬送受け入れの多くを担っている。一方、高齢化を背景に医療を取り巻く社会環境も大きく変化するなか、新たな取り組みを模索する。

―宝塚市内初の病院としてニーズの高い医療に対応。

 1956年に開設、64年目を迎えています。市内初の病院でしたので、開設当初から救急の受け入れも多く、現在も市内の救急車の約3割、多い時には約4割を受け入れています。救急医療に対応していく中で私の専門でもある循環器疾患や脳血管疾患といった分野の診療が病院の特徴になっていきました。

 もう一つの柱は透析医療です。市内に人工透析を実施する医療機関がほとんどなかったことから、地域にとって必要な医療を提供したいと考えました。

 中でも当院に泊まり、夜間に透析をするオーバーナイト透析に力を入れています。透析治療を受けながらも、フルタイムで働き続けたいという若い患者さんに好評です。

 ニーズに応えて9月からは従来の月曜、水曜、金曜に加えて、火曜、木曜、土曜と、日曜を除く週6日間治療を実施します。

 仕事が終わってから来院し、それから治療がスタートしますので、職場を早退する必要もありませんし、眠っている間に終了します。治療としても、日中の透析よりも長い8時間をかけますので、血中の毒素がしっかりと除去できるというメリットもあります。透析患者さんの「働きたい」という希望に応えることも、社会の「働き方改革」に貢献しているかもしれません。

―医師確保、定着のために実施していることは。

 2次、3次救急に携わっているため、当直はハードな業務になります。その負担がなるべく重くならないように、当直医は翌日必ず休みを取得するようにしており、基本的には週休2日になっています。

 医師の確保は病院を運営していく上で、基本的な前提。働き方を考える上で、職員とのコミュニケーションを大事にしながら環境を整備しています。

 学会認定の研修施設にも選定されていますので、若手医師の教育は大切にしています。特に、「心臓しか診られません」「脳しか診られません」では、医師としての幅を狭くしてしまいます。

 当院のような地域密着型の病院で対応できるよう、研修医の先生には、透析をはじめ一般的な呼吸器、消化器など分野にかかわらず多様な経験をしてもらいたいと考えています。マルチプレーヤーを育てることが、当院の大きな役割の一つだと考えています。

 また、女性医師の増加に伴って、女性も働きやすい職場環境をつくることは、当然のことだと考えています。産休、育休の取得はもちろん、短時間勤務なども柔軟に取り入れています。幸い医師同士が互いに気遣いながら支え合う雰囲気もできています。

―運営の課題は何でしょうか。

 地域の高齢化が進んでおり、当院がどれだけ対応できるのかは課題です。家族がいる方はまだ良く、独居の方も決して少なくありません。

 そのことを踏まえ、4年前には地域の要望に応えようと「すみれ訪問看護ステーション」をスタートさせました。現在約10人の看護師が地域で在宅の患者さんをサポートしています。

 当院の急性期治療後の病院やクリニックとの連携も欠かせません。

 また、在宅の患者さん、介護施設の職員の方に「万が一」の時のために、私自身に直接つながるという直通番号を示したカードを渡しています。「困った時には連絡をください」と声をかけて渡すようにしています顔を知ってもらうだけでも安心感につながるのではないでしょうか。

医療法人 回生会 宝塚病院
兵庫県宝塚市野上2―1―2
☎0797―71―3111(代表)
http://www.takarazuka-hospital.com/

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