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整形外科を柱に 質の高い医療を提供

整形外科を柱に 質の高い医療を提供

一般財団法人 積善会 愛媛十全医療学院附属病院 松田 芳郎病院長(まつだ・よしろう)
1974年山口大学医学部卒業。済生会西条病院整形外科医長、
愛媛大学医学部附属病院整形外科助教授、
宇和島社会保険病院(現:JCHO宇和島病院)院長などを経て、
2013年愛媛十全医療学院学院長に就任。2019年から兼任で現職。

 愛媛県松山市に隣接する東温市。ここに開校40周年をむかえる愛媛十全医療学院とその附属病院がある。今年4月、愛媛十全医療学院学院長を務める松田芳郎氏が附属病院の病院長も兼任することとなった。松田病院長に、附属病院の運営方針と抱負を聞いた。

特色を生かし高い専門性で勝負

 「経営改善の成果を、・教育・職員に還元していく。この良い循環をつくることが私の仕事です」

 今年4月に就任した松田病院長は、2013年に同学院の学院長に就任し、リハビリテーションスタッフの育成に尽力してきた。学院長着任後の6年間、週1回は附属病院で診療を行ってきたこともあり、学校・病院の両現場を深く理解している。

 「しばらくの間、引き受けてくれと松尾嘉禮・積善会理事長から言われました」とほほ笑む。この人事は、学院と附属病院にとって、最善の決断といえるだろう。

 愛媛県東部に拠点を構える十全医療・福祉グループは、多数の病院、学校、福祉施設などを有し、地域医療を支える一大グループだ。その中で、愛媛十全医療学院は、全国のリハビリ専門学校の中でも歴史が古く、卒業生は全国各地で医療現場をけん引している。近年は同種の専門学校が増える中、大学病院での解剖実習など、特色あるカリキュラムで学生を引きつける。

 附属病院は、松田病院長の専門である整形外科、内科、リハビリテーション科で構成され、病床数は97床。リハビリテーション科では、学院との連携により、質の高い治療メニューを提供している。近隣の基幹病院とも良好な連携関係を築いており、地域の開業医からの紹介も多い。

 整形外科では、松田病院長を筆頭に4人の医師を抱え、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなどの脊椎外科、スポーツ外科や関節外科、肩関節などに高い専門性を持つ。手術症例数は、県内でもトップクラス。研修医は愛媛大学から2人受け入れており、医師不足の中での派遣に松田病院長は「ありがたい限り」と謝意を示す。

骨粗しょう症の予防啓発にも意欲

 松田病院長は就任後、早速組織の運営体制強化に着手した。かつて病院長を経験したノウハウを応用し、意思決定や情報共有の方法を強固にして効率化を目指す。

 また、患者獲得の一環として骨粗しょう症の診療体制を強化。「骨粗鬆症リエゾンサービス」の認定看護師をすでに3人養成し、力を入れていく方針だ。

 この地域は高齢化率が高く、女性の1人暮らしも多い。骨粗しょう症による骨折でQOLが著しく低下することを懸念し、「こんな状況の中、患者さんを待っているだけではいけない」と、院外での啓発活動や出張検診といった新たな取り組みに意欲を示す。具体的な目標設定には至っていないが、今年度中にワーキンググループを設置すると同時に、啓発イベントを実施したい考えだ。

 「まずは独自にやってみて、エビデンスができたら行政にも働きかけていく。日々の診療の合間をぬって進めていきます」

「診療が好きなんです」

 松田病院長は69歳。山口大学医学部を卒業後、各地の病院で研さんを積み、1976年に愛媛大学医学部附属病院が開設されると故郷松山に戻ってきた。

 松尾理事長とは、同グループの十全総合病院の研修医時代からの縁がある。「研修医3年目の手術の時、麻酔を担当していた松尾先生(当時院長)がなかなか来られないので、自分で送管して手術したら、えらい怒られたことがありました」と思い出を語る。

 診療が好きだとしみじみ話し、「生涯、臨床医として生きる。これが自分のテーマかな」と、やさしいまなざしで病院を見つめる。

一般財団法人 積善会 愛媛十全医療学院附属病院
愛媛県東温市南方561 ☎089―966―5011(代表)
http://www.ehime-juzen.jp/

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